“タバコ少年”の追跡ルートは…パトカーが一方通行を『逆走』車と衝突し親子3人ケガ なぜ事故は起きたのか
名古屋市天白区で5日午後、パトカーが一方通行を逆走して軽乗用車と出合い頭に衝突し、軽乗用車の親子3人が負傷しました。事故が起きた経緯を取材しました。
5日午後6時前、名古屋市天白区池場で、親子3人が乗った軽乗用車に愛知県警天白署のパトカーが交差点で衝突しました。7歳の長男が内臓から出血する大ケガ、1歳の長女と運転していた母親(35)も軽いケガをしました。
近所に住む人:
「車が倒れて、屋根が半分くらいへこんじゃってね。お兄ちゃんは泣いてたよ」
別の人:
「パトカーの警察官の人が、ドア越しに『すみません』と言っていた」
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事故の直前、パトカーは近くのコンビニの前でタバコを吸っている少年を発見し、駐車場を横切って追跡を始めました。
パトカーに気付いた少年が逃げていった先は、一方通行の道路でした。パトカーは赤色灯に加えて、サイレンを鳴らしながら一方通行を逆走し、60mほど緊急走行しました。
しかし少年は、フェンスを乗り越えて逃走したということです。
少年を見失ったパトカーはサイレンを止め、赤色灯だけの状態で逆走を続けたところ、再び少年を見つけ、今度は北向きの一方通行を逆走しました。その先の交差点で、軽乗用車と衝突事故を起こしました。
県の公安委員会の規定では、パトロール中のパトカーは交通規制の対象から除外されるため、逆走しても違反にはなりません。
しかし、サイレンで周囲に知らせることなく逆走で交差点に入り、徐行や左右の確認も怠っていたとみられています。
近所の男性:
「やっぱり違反じゃないといえども、サイレンは鳴らさなきゃいかんですよね。いくら緊急車といえども怖いです」
天白署の児玉修副署長は「原因を究明し再発防止に努めます」とコメントしています。なお、少年の行方はわかっていません。