「邪魔な人を撃った」自衛隊員3人死傷の事件で逮捕の18歳男から新供述「銃と弾薬を外に持ち出したかった」
岐阜県岐阜市の自衛隊の射撃場で隊員3人が死傷した事件から21日で1週間が経ちました。21日は死亡した隊員2人の「送る会」が、名古屋の守山駐屯地で営まれました。
21日午前、陸上自衛隊の守山駐屯地では、隊員たちが敬礼する中、日本国旗の半旗が掲げられました。
午前10時半前、2台の霊柩車が駐屯地に入り、その後正装に身を包んだ隊員たちが建物に向かって行進していました。
およそ1時間半後、ラッパの演奏とともに隊列を組んだ隊員が敬礼する前を、2台の霊柩車が通り、守山駐屯地を後にしました。
政府関係者によりますと、18歳の隊員の男に銃撃され死亡した、一等陸曹・菊松安親さん(52)と三等陸曹・八代航佑さん(25)の「送る会」が営まれ、所属する部隊の関係者と遺族が参列したといいます。
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今回の事件で18歳の隊員の男は、射撃訓練の待機場所にいた際に、勝手に自動小銃に銃弾を装填。
止めようとした八代さん(25)を銃撃した後、弾薬係として後方にいた菊松さん(52)と三等陸曹の原悠介さん(25)に、立て続けに発砲したとみられています。
3人は男を直接指導する立場にはなかったということですが、発砲した理由についての男の供述が、関係者への取材で新たにわかりました。
<男>
「銃と弾薬を外に持ち出したかった。邪魔な人を撃った」
男は、最初に撃たれて死亡した八代さんへの殺人容疑で送検されましたが、八代さんへの殺意を否認しています。
関係者によると、取り調べの際に八代さんの名前は挙げたものの、後方にいた2人については「弾薬置き場にいた人」などと呼んでいて、2人を認識していなかった可能性があるとみられています。
死亡した八代さんと親しかった女性は…。
八代さんと親しい女性:
「(八代さんが)教育されるようになって、自衛官候補生の教えている人たちが『すごくかわいい』と言っていて、『すごく良い子ばかりだ』ってよく褒めていました。突然の出来事でびっくりして。なんでなんだろうって思いますね、納得できないというか」
なぜ、隊員たちの命が奪われてしまったのか。事件から1週間が経ちましたが、男の明確な動機は明らかになっていません。