連日続く暑さの影響で野菜の価格が高騰していて、名古屋市内のスーパーでは、ナスが1週間で約1.5倍に値上がりしていました。今後はどうなっていくのでしょうか。

 東京・小平市にある農家で見つけたのは、ヒビのようなものが入ったナスです。皮の一部が茶色く変色しています。

宮寺農園の宮寺さん:
「育ちは順調なんだけども、(日に)焼けちゃっているんだよね」

 原因は、連日のように列島を襲う猛烈な暑さです。

宮寺農園の宮寺さん:
「病気になったり、形が悪くなったり。もう早く涼しくなってほしい」

 この農家では、育てたナスのおよそ4割が、強い日差しを浴びすぎた日焼けによるひび割れや変色などの理由で出荷できない状態になっていました。ほかにも、ピーマンやネギの生育にも影響がでています。

【動画で見る】1週間でナス198円→298円に…猛暑と水不足で野菜価格が高騰 輸送段階で傷んでしまい商品にならない物も

 暑さの影響は、日本一の米どころ・新潟県でも起きていました。

農事組合法人ぼうがねの外立軍一郎組合長:
「粒が小さいし、色が悪い。白いだろ。売るというわけにはなかなかいかない。枯れたやつは諦めるしかない」

 田んぼが干上がり、ところどころひび割れを起こした場所があります。

 一面に広がる稲のほとんどが枯れた状態で倒れています。

 新潟県では、8月にまとまった雨が降っておらず、連日の暑さで水不足が深刻な状況になり、複数のダムの貯水率が0%となるなど、異常事態が続いています。

 猛暑と水不足の影響は、名古屋市内のスーパーにも大きく表れていました。

(リポート)
「ブロッコリーの札を見てみると、『高騰中ですが大きいサイズでお買得!198円』と書いてあるんですが、これでも少し前と比べると3割ほど値上げしているそうです」

 野菜の価格が軒並み高騰していました。

ウシヒロ 八熊店の青果担当:
「特にナス。今までだったら3本で198円とかだったんですけど、今は3本で298円が限界」

 ほうれん草も先週は158円でしたが、20日から198円と3割ほど値上げ。他にも、きゅうりやピーマンやネギなど、食卓の主力野菜が2割から3割ほど値上がりしたといいます。

ウシヒロ 八熊店の青果担当:
「山ほうれん草なんですけど、(店に)来た時点から熱で傷んじゃっていたりしているので」

 連日の猛暑などの影響で、輸送の段階で品質が保ちにくくなっていて、店頭に並べられる在庫も少ない状況になっていました。

ウシヒロ 八熊店の青果担当:
「こういうのはお店には出せないので廃棄にしたり。輸送段階で腐っちゃったりだとか、朝に検品して店に出しても、夕方には腐っちゃっているとか」

 ネギなど一部の野菜は、傷んだ先端の部分などをカットして「ワケあり商品」として格安で販売していますが、普段は新鮮さを売りに客に野菜を届けている店側は、気をもんでいました。

ウシヒロ 八熊店の青果担当:
「(客から)『こんなに汚いの?』とか言われることが多いです。ナスとかだと結構見られるお客さんが多いです。普段だとナスは3本198円、だけど(今は)悪い物が298円なので。きれいな野菜をしっかりお客さんに提供できるのが一番いいかなと思います」