“休み方改革”として愛知県の大村知事が打ち出した「県民の日学校ホリデー」。名古屋市は11月24日を学校の休校日とする方針を決めていましたが、河村市長が突然「実施しない」方針を示しました。

河村名古屋市長:
「県が言った通り休んだら、名古屋市というか、日本教育史にとんでもない汚点を残す。名古屋市は愛知県の植民地ですか、これ」

 11日、強い言葉で愛知県への怒りを口にした名古屋市の河村たかし市長。その理由は、休み方改革を進める大村知事が肝いり政策の一つとして打ち出した「県民の日学校ホリデー」でした。

 11月27日の「県民の日」までの1週間で、それぞれの自治体や学校が1日を選び休校日とするもので、県内全ての自治体が参加を表明しています。名古屋市も11月24日を休みにすると決定し、それぞれの学校に通知していました。

 しかし、河村市長は11日、参加取りやめを表明します。

河村名古屋市長:
「名古屋の独自性をつぶしたと言いますか。極めて政治的な主張なんですよ、これ」

【動画で見る】市民「知事と仲悪いだけじゃ…」河村市長が“県民の日学校ホリデー”参加取り止め表明 市幹部「何を今さら」

「県が一方的に主導した制度には参加できない」と独自の主張を展開し、学校ホリデーへの参加取りやめを表明しました。名古屋市だけ、県民の日に伴う休校日がなくなる可能性が浮上したのです。

河村名古屋市長:
「親御さんも仕事もやらなかんしということがでてきて、それはやっぱり学校側もちゃんと受け入れると」

 平日が休みになると、仕事を休めない家庭への負担が増えることも理由に挙げていますが、そもそも名古屋市は、休校日にトワイライトスクールで日中から子どもを受け入れるなどの対策を決めていました。

 県に対して参加する意向を伝え、日程まで決まっていた学校ホリデーの実施。市長の突然の態度の変化に、市の幹部は…。

<市幹部>
「去年12月に市長には報告していたが、県民の日の報道がされるようになり市長がもめ始めた。『何を今さら怒っているの』と思っている職員もいる」

 名古屋市民にも話を聞きました。

名古屋市民:
「大村さんと河村さん、いつも仲が良くないのかしら」

別の名古屋市民:
「ただ意地を張ってるだけのような感じを受けてしまいましたけど」

シングルマザーの名古屋市民:
「(県ともめるのではなく)シングルでも休みやすいような環境にする方がいいのかなと」

小学6年生の名古屋市民:
「(休みがなくなるのは)嫌かな。お母さんとどこかに行きたい」

 名古屋市は混乱を避けるため、2023年は通知した通り11月24日を休みにしたうえで、県民の日と切り離して市独自の休校日とする方針。

 しかし、2024年度以降は休日をなくすことも検討しています。

 12日午後に会見を開いた大村知事は…。

大村愛知県知事:
「政治的な思惑で言われるんでしょうけれども、ちょっとそういうのはよろしくないなと思いますね。こういう形になって困惑するのは、学校現場や子供たち、ご家庭なので、そこのところは考えていただいた方がいいんじゃないかなと」