名古屋市千種区の東山動植物園で、国の天然記念物で絶滅危惧種「ツシマヤマネコ」の子猫が、期間限定で公開されています。

 東山動植物園では20日、開園と同時に人だかりができていました。その先にいたのは、8月29日から期間限定で公開されている「ツシマヤマネコ」の子猫です。

 2023年4月23日に生まれたメスの「したる」ちゃん。生まれた時は体重101gでしたが、今は2.3kgほどに大きくなりました。

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 甘えん坊でちょっとわがままな性格だということで、冷房の効いた寝室を出たり入ったりする、好奇心旺盛なその姿に来園者は見入っていました。

女性:
「すごいかわいいです、鳴き声も赤ちゃんです」

男性:
「かわいいですね、しっぽが太いのがね。今水浴びしているけど、ヤマネコは水を怖がらないですね」

 中には、したるちゃんのために15万円もする一眼レフを購入した人もいて、会社を休んで撮影しに来ていました。

一眼レフを購入した女性:
「ちょっと遠いんですけど、かわいく撮れたかなと思います。(100枚は)余裕でいっちゃうかもしれない」

 愛らしい姿で魅了するしたるちゃんですが、公開されるのは極めて珍しいといいます。

東山総合公園管理課の担当者:
「繁殖に関係するような個体は、(通常は)一般公開しない」

 ツシマヤマネコは、長崎県の対馬にしか生息していない天然記念物です。個体は100頭弱しかいないと推定される絶滅危惧種で、通常は一般公開されないといいます。

東山総合公園管理課の担当者:
「(今回の公開は)人に少し慣らしておくことが、親となって繁殖する時に、ストレスに強い個体になるのかなという目的で。保護していかなきゃいけない動物なんだと分かっていただけると、すごくうれしいなと思います」

 したるちゃんの公開は、9月28日までです。