餌のワカサギまで密放流か…ため池で外来種コクチバスを「池の水ほとんど抜く作戦」で駆除 “ほぼ占領”判明

　岐阜県郡上市のため池で、特定外来生物の「コクチバス」が発見されて問題となっていて、駆除作戦が続けられています。

　山道を抜けた先にある、郡上市の、所々水たまりがある大きな窪み。
　ここは元々、農業用のため池です。

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　しかし約2か月前には、釣り糸を垂らす人の姿もありました。このころ、体長44センチから45センチあるコクチバスが釣れていました。
　北米原産の特定外来生物「コクチバス」は、肉食のコクチバスは大きな口で在来種を捕食し、生態系を脅かす恐れがあります。
漁協組合の組合長：
「恐らく自分で秘密の釣り場を持って、ここで楽しみたいという思いで誰かが密放流したんだろうと思うんです。環境テロ以外の何物でもない」

　このため池では、今年2023年7月にコクチバスの生息を確認し、これまで地元の漁協組合を中心に、電気ショックなども含めた駆除作戦が行われていました。
　9月末から農業の閑散期に入ったため10月3日は「池の水ほとんど抜く作戦」を決行し、一斉駆除に乗り出しました。

　網を使ってコクチバスを取り囲み、一網打尽をねらいます。
　次々出てくるコクチバスに紛れ、コイやフナなどの在来種も網にかかりますが、その数には圧倒的な差がありました。池がコクチバスにほぼ占領されていたことを意味します。
　3日の作戦で74匹のコクチバスを駆除し、ため池からこれまでと合わせ700匹がいなくなりました。
　また、ここにはいないはずの「ワカサギ」も見つかりました。

漁協組合の組合長：
「ここにいるべきではない魚です。ワカサギがいるということは、コクチバスのエサ用に放流したことは見え見えですので。確信犯だと僕は思います」
　ワカサギは本来、郡上市には生息していません。関係者は怒りを滲ませ、身勝手な行動に目を光らせ続けます。

漁協組合の組合長：
「二度と持ち込ませない、持ち込まない、増やさないということを念頭に頑張っていきたいなと思っています」