万博の理念継承…ジブリパークに里山イメージした「もののけの里」オープン 宮崎監督「“風景”が作れた」
11月1日、愛知県長久手市のジブリパークに、「もののけの里」が新たにオープンしました。映画『もののけ姫』をテーマに、日本の里山をイメージした風景が広がります。
小学生以下の子供限定で遊べる乙事主(おっことぬし)の滑り台に…。
カラフルなタイルで彩られた、タタリ神のオブジェ。
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映画にも登場する建物をモチーフにした、体験学習施設「タタラ場」では、郷土料理・五平餅を焼く体験ができます。
この日を待ち望んだファンからも、喜びの声があがりました。
女性客:
「『もののけ姫』が大好きで、オープンをずっと楽しみに待っていました。毎週来てもいいくらいです」
男性客:
「映画の世界を忠実に再現されていて、五平餅もおいしかったです」
女性2人組:
「(グッズを)買ってきました。まず、もののけの里干し肉。これは絶対欲しかったので買いました。名場面ですよね。『もののけ姫』を好きな人だったら絶対買うんじゃないかなという感じですね。1番欲しかったこの子たち、タタリ神ちゃんです」
制作を指揮したスタジオジブリの宮崎吾朗監督も、満足していました。
宮崎吾朗監督:
「ジブリパークに色んなエリアがありますが、個人的にはここが一番気に入っています。なんでかというと、風景ができたなと感じているからですね」
この場所がお気に入りだという宮崎監督。もののけの里の誕生には、ある施設の存在がありました。
宮崎吾朗監督:
「この場所に最初に来たのは6年半前になります。そのときはサトラボができて10年近くというところで、僕らがここに何か作るときは、そのサトラボと一体となるような一つの風景を作るみたいな、そういう施設ができればいいなと思いました」
サトラボとは、もののけの里のすぐ隣にある里山づくりを体験するエリアです。
ここは2005年の愛・地球博で、パビリオンが並んでいた場所でした。
万博のテーマは「自然の叡智」。その理念を引き継ぐ場所にしようとボランティア団体が中心となり、一から土を耕し田畑を増やしてきました。
あいちサトラボでは、季節ごとに農作物の収穫や田植えや稲刈りを体験できます。運営する団体も、もののけの里との共生に期待しています。
あいちサトラボ里山開拓団の片岡代表:
「ジブリパークさんが公園の中にある自然を生かしてというようなことで、最初に話があったので。このエリアほど既存の団体と新しいジブリパークさんが一緒になるエリアはないんですね」
宮崎監督は元々あったサトラボに感銘を受けて、もののけの里を作りました。
宮崎吾朗監督:
「サトラボの中から『もののけの里』の方を見た時に、邪魔にならない風景にしたかったというのはあります。風景というか、周りの環境になじんでいけるものとして作る。周りに助けられていい雰囲気に育っていくというんですかね、それがいい建物だと思います」
ジブリパークでは、2024年3月にオープンする「魔女の谷」エリアの工事が進んでいます。
宮崎監督は「今までのジブリパークのどのエリアとも違う力が入っているものになっていますので、楽しみにお待ちください」と話しています。