目が見えない人も一緒に楽しめるカードゲーム「タッチャレ」を愛知県の大学生が開発し2024年2月5日、発売されます。

南山大学4年生の田中なつ子さん:
「指先の感覚、触覚を使って遊ぶカードゲームです」

 真っ黒のカードについたマルやサンカクのマークを、指先の感覚だけで識別します。目の見える人も見えない人も、同じ条件で遊ぶために作られました。

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 カードの表面にはマル・サンカクなどの4つのマークと、ざらざら・しましまなどの4つの組み合わせがあり、横一本線のジョーカーと合わせて34枚のカードでトランプのように遊びます。

田中さん:
「見ずに指で触って、自分は何のカードを持っているのかなと当ててもらいながらゲームを進めていきます」

 子供たちが挑戦したのは「ババ抜き」です。手札を裏返して、手触りだけでマークがそろっているか確認します。

子供:
「見たらダメだから、手だけで当てるというのが難しかった」

別の子供
「目の見えない人の気持ちがちょっと分かったから、楽しかった」

 このタッチャレを考案したのは、南山大学経営学部の市川雄大さんです。

南山大学4年生の市川雄大さん:
「私の叔父が目が見えなくて、幼少期のころ、みんなで集まる機会があったんですけど、一緒に遊べないことがあって。目の見える人と見えない人が一緒に遊べるカードゲームって実際になかなかなかったので」

 目の見えない叔父のことを思って作られたカードゲーム。大学のゼミの仲間と試行錯誤しながら開発しました。

田中さん:
「どんどんブラッシュアップしていって、今の手触りにたどり着いたというかたちです。遊ぶことで目の見える方に、目の見えない世界を体感してもらいながら、視覚障害について学びを深めて、目の見えない人に少しでも寄り添う姿勢を形成できたらなと」

 タッチャレは2022年に開催された大学生のビジネスコンテストで優勝。2月5日から大阪の印刷会社のオンラインストアで販売が決まりました。

市川さん:
「ゲームで入口を作っていくことで、楽しく障害や福祉について学べるところがいいと思うので、そういった形で広がっていければと思っています」