3月10日、パリオリンピックへの最後の1枚の切符をかけた名古屋ウィメンズマラソンが行われます。

 オリンピック出場の条件は、大阪国際女子マラソンで前田穂南選手が出した日本記録「2時間18分59秒」を超えるタイムを出すことです。

 名古屋ウィメンズマラソンに出場する安藤友香選手は、東京オリンピックでは10000mに出場しました。

安藤選手:
「マラソンでオリンピックいけたら、もう最高ですね」

 安藤選手は3人きょうだいの末っ子として生まれ、岐阜県で育ち、同郷の高橋尚子選手に憧れてマラソンを始めました。

 2017年、22歳で迎えた名古屋ウィメンズマラソンで、初マラソンとして日本歴代1位のタイムを記録。鮮烈なデビューを飾りました。

【動画で見る】パリ五輪出場へ日本記録2時間18分59秒を上回れるか…マラソン女子・安藤友香 名古屋で「自分に勝つ」

 しかし…。

安藤選手:
「やっぱり勝負どころで一歩引いてしまったりとか、自分の弱さは今もぬぐい切れていない」

 その記録が自己ベストのまま、7年の月日が経っています。

 夢の舞台、オリンピックにはトラック種目10000mで出場。その経験がマラソンへの気持ちをさらに強くしました。

安藤選手:
「自分の自己記録を超えることはもちろんですし、本業であるマラソンで代表権を取りたい」

 2024年1月、安藤選手は大阪ハーフマラソンに出場。大会記録を更新するなど順調な調整を見せましたが、その日同じ会場で開催された大阪国際女子マラソンで、代表を争う前田穂南選手が2時間18分59秒で、日本記録を更新しました。目標だった自己ベストを3分近く更新することが必要です。

 しかし、目の当たりにしたその記録が安藤選手を奮い立たせました。

安藤選手:
「このタイムを出さないと、次のパリの切符は決まらないとはっきり分かったので。本当に覚悟というか、自分が勇気を持って一歩を踏み出せるように」

 過去にとらわれていた自分と決別する。夢を叶える覚悟が決まりました。

安藤選手:
「(自分自身に)勝ちにいきたいです。チャンスをつかむかつかまないかは自分次第なので。諦めずにトライしたいなって思います」