2023年11月、愛知県内の公立小中学校が1日休みとなった「あいち県民の日学校ホリデー」はすったもんだの末にこの制度に参加した名古屋市が、2024年は「休みにしない」と早々に宣言しました。

 3月5日の名古屋市議会本会議で、11月27日の「あいち県民の日」前後に小中学校などを休みにする「学校ホリデー」を、2024年は実施するかどうか質問されました。

 「学校ホリデー」は保護者にも有給休暇を取ってもらうなど休み方改革をと、2023年に愛知県の大村知事が音頭を取って導入を呼びかけました。

 一旦は実施を決めた名古屋市でしたが…。

河村名古屋市長(2023年9月):
「名古屋の独自性を潰したと言いますか。極めて政治的な主張なんですよ。名古屋市は愛知県の植民地ですか?」

【動画で見る】あいち県民の日“学校ホリデー”名古屋市が24年の不参加表明 3分の2の保護者が評価も河村市長「市民の意向」

 2学期が始まってから、河村市長が急きょ参加取りやめを表明。しかしその後の批判を受けて市教委が方針転換し、結局11月24日を休みとするドタバタぶりでした。

 5日、2024年の方針について、教育長が答えました。

坪田知広教育長:
「休み方改革全体の趣旨には賛同しておりますが、家族等と一緒に過ごせなかった児童・生徒が少なくないと重く受け止め、令和6年度は一旦立ち止まる」

 市の教育委員会によると、2023年の「学校ホリデー」後のアンケートで、3分の2の保護者と9割を超える子どもが「有意義だった」などと回答したということです。

 坪田教育長は「3分の1の保護者が『有意義でなかった』としたことを重く受け止める」として、2024年秋は「学校ホリデー」を取りやめると明らかにしました。

名古屋市民A:
「ちょっと残念な気持ちもあるんですけど」

名古屋市民B:
「小さいお子さんがいるご家庭だと、休みが増えるとその分、お子さんの面倒を見なきゃいけないという負担はもちろんあると思うんですけど」

名古屋市民C:
「仕事が平日が休みなので、そういうのがあった方が個人的には嬉しいなと。あまり一緒にいる時間もつくれないので」

Q.取りやめは市長の意向ですか
河村名古屋市長:
「いやいや、市民の意向ですよ。働くお母さんのためにもよく考えて、名古屋市でやるなら単独でやります、ちゃんと」

 大村知事は「特にコメントはありません。これだけ多くの皆さんが『良かった』と(言っている)。どういう理由で検討されないことにされたのか、究明しないといけない」としています。