ライバル助ける姿に称賛…マラソン選手同士の絆見えた名古屋ウィメンズマラソン「勝っても負けても優勝」の声
3月10日、名古屋ウィメンズマラソンが行われました。ドリンクを取れなかった鈴木亜由子選手に、加世田梨花選手がドリンクを渡すシーンもあり、SNSなどで称賛の声もあがりました。
残り1枚のパリオリンピックの出場権をかけた戦い。
お互い絶対に負けられない戦いの中、10キロ地点でアクシデントが起きました。
<実況>
「そしてスペシャルドリンク、あっと鈴木亜由子取れません」
<実況>
「加世田さんが今、渡しました。よかったです」
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鈴木選手が立て続けにドリンクを取り逃したところ、ライバルの加世田選手がスピードを上げて自らのドリンクを手渡しました。
加世田選手:
「パリを目指す仲間として、一緒に頑張りたいと思いました」
鈴木亜由子選手:
「あの厳しい状況の中でなかなかできることじゃないので、本当に嬉しかったです」
この行為に、SNSでも称賛の声があがりました。
<SNSの投稿>
「本当に素晴らしい。勝っても負けても、これ優勝」
「加世田選手が水渡してて、私も思わず泣いちゃった」
レースは終盤30キロ過ぎに動きました。スパートをかけた安藤友香選手が日本人トップに躍り出ると、ゴールから1キロを切った地点で先頭のチュンバ選手を抜き去りました。
安藤選手は日本記録には及ばず、パリオリンピックの代表は逃しましたが、自己ベストタイムを更新し、名古屋ウィメンズマラソンで初優勝に輝きました。
安藤友香選手:
「パリは行けないんですけど、今日本当に優勝することができてよかったです。今日をスタートに、また頑張りたいと思います」
鈴木選手は3位、加世田選手は4位でフィニッシュしました。
鈴木亜由子選手:
「みんな本当に同じ気持ちだなと思って。誰が(パリ五輪に)行ってもいいというか、行ける人が行けみたいな。でも実際、あの場であの行動がとっさにできるかと言われたら私も自信がないので、本当に素晴らしいなと思います」
マラソンが選手同士の固い絆を結びました。