133億円を不正に集めたとされる「西山ファーム」をめぐる投資詐欺事件で、主犯格の男が逮捕されました。男は海外逃亡する前の2019年に取材に応じ、「勧誘活動してない」と関与を否定していました。

 13日朝、岡山県の農園経営会社「西山ファーム」の元副社長・山崎裕輔容疑者(43)が、愛知県警に詐欺の疑いで逮捕されました。

 西山ファームは「クレジットカード決済で果物などを海外に転売する事業に投資すれば、最大3%の配当が得られる」などとウソの投資話を持ちかけ、金をだましとったとされています。

【動画で見る】海外逃亡前の直撃に関与否定…農園経営会社『西山ファーム』投資詐欺事件 主犯格とされる元副社長を逮捕

 被害額は愛知県を中心に全国で133億円とされ、山崎容疑者はその主犯格として国際手配されていましたが、2024年1月、インドネシアで身柄を拘束されました。

 山崎容疑者は2020年に日本を出国し、香港、タイ、アラブ首長国連邦などを転々としたのち、3年前からインドネシアに潜伏していたとみられます。

 山崎容疑者は逃亡前の2019年、直撃取材に応じていました。

逮捕前の山崎容疑者(2019年5月):
「西山ファームとしては実態がきちんとあって、岡山県でわれわれより果物を扱っている業者っていないと思うんですよ。実態がある会社なので」

 西山ファームは実体があり、架空ではないと強調。そして詐欺の被害を訴えている人がいることについては…。

逮捕前の山崎容疑者(2019年5月):
「西山ファームはこの件に関して集客をしていないんですよ。勧誘活動していないので。僕らは『営業代行』と呼んでいるんですけど、営業代行の人たちが結局いろんな商材を扱っているわけです」

 営業代行の業者が出資を募っていたとして、自らの関与を否定していました。

 西山ファームの元幹部や勧誘役には、既に出資法違反の罪で有罪判決が言い渡されています。

 4年に及ぶ逃亡生活の末に逮捕された山崎容疑者。以前と比べ髪は伸び、やつれたようにも見えます。

 押収された所持品には、4台のスマートフォンなどのほかに、高級ブランドの腕時計とみられるものもありました。

 山崎容疑者は13日午後1時ごろ、愛知県警瑞穂署に身柄を移されました。警察は認否を明らかにしていませんが、今後、詐欺で得た巨額の金の行方などを追及する方針です。