東海3県は28日、各地で大雨となっていて、岐阜県の下呂市などでは、1時間当たりの雨量が5月の観測史上最大を記録しました。2023年の大雨で大きな被害が出た農家も、対策に追われていました。

 気象台や中部地方整備局の調査官は28日午前、名古屋で会見を開き、災害から身を守る行動を呼びかけました。

中部地方整備局の堀謙一郎河川調査官:
「あなたの家族や大切な方々を災害から守るため、あなたの声で避難の後押しをお願いします」

 低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、東海3県は28日、各地で大雨となりました。

 岐阜県の下呂市や本巣市などでは、1時間当たりの雨量が、5月の観測史上最大を記録しました。

【動画で見る】下呂市等では1時間雨量が5月最大に…愛知・岐阜で『線状降水帯』発生の恐れ 1年前被害の地域でも備え急ぐ

 28日夜にかけてが雨のピークになるとみられ、愛知と岐阜では線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる恐れがあります。28日午後5時現在、岐阜県の多くの場所で大雨警報が発表されていて、洪水警報が出されています。

 愛知県豊川市で農業を営む小野田泰博さんは、農業用機械を高い場所に移すなどの対策をして、大雨に備えていました。

農家の小野田さん:
「雨の時とかに上まで水がきちゃうと作物がダメになるので、去年はこの辺ぐらいまで畑に水がついた」

 小野田さんの畑がある豊川市は、23年6月2日の豪雨で、線状降水帯が2度も発生し、広い範囲で浸水被害が出ました。

 小野田さんの畑も浸水し、農業用の機械が壊れるなど大きな被害が出ています。

 前年に続く大雨に、今回の雨への不安が続いています。

農家の小野田さん:
「(まだ)普通の雨という状況ですね。(去年は)こちらは一面、湖というか海というか、(豊川市)金沢町の3分の1、半分ぐらいが浸水した。8時ぐらいまで雨が降るということなので、日付が変わるくらいまでは警戒しないと危ないのかなと」

 三重県伊勢市のおはらい町では、雨が店の中に入らないように、ビニールをドアに貼るなどして、浸水に備える対策をしていました。

飲食店の店主:
「(去年は)五十鈴川が氾濫しちゃって、ここが腰ぐらいの川になっちゃって。皆さんは店の中が流されちゃって大変な騒ぎで。去年は店を開けていた所が、中を流されちゃっていますので。一瞬にして水が入ってくるから。お客さんにも迷惑かけたらいかんし、危ないもんで今日は休み。ほとんどの店が休みじゃないかな、今日は」