夏休みを前に水の事故を防ごうと、愛知県豊田市の小学校で7月16日、元オリンピック選手が子供たちに泳ぎ方を指導しました。

 まだ梅雨は明けていませんが、水遊びが楽しい夏は、同時に危険も隣り合わせです。豊田市の西広瀬小学校では16日、水難事故に備えた体験教室が開かれました。

 ライフジャケットを着ていれば、力を入れなくてもプカプカと水に浮かびます。川や海に入る時には身に着けておきたいアイテムです。

 救助される時も、ライフジャケットを着ていれば、するりと体を持ち上げてもらえます。

 そして特別講師として、東京オリンピックにバタフライで出場した元競泳日本代表の川本武史さんが子供たちに泳ぎを指導しました。

川本さん:
「耳と腕が離れちゃうと体がどんどん沈んでいっちゃうから、なるべく顔を腕につけたまま呼吸するように」

 万が一溺れてしまっても落ち着いて対処できるよう、川本さんが所属するトヨタ自動車水泳部の部員とともに、クロールや平泳ぎなどの基本的な泳ぎ方を丁寧に教えました。

 泳ぎを教わった後は、小学生チーム、川本さんのトヨタチーム、警察官チームによるリレー対決が行われ、見事、小学生チームが勝利しました。

川本さん:
「悔しいですね、負けたんで。子供たちに夢を与えられたという考えで、すごく良い時間だったなと思います」

小学6年生:
「オリンピック選手の泳ぎに勝てて、うれしかったです」

 愛知県で去年起きた水難事故のうち、半数近い16件が7・8・9月の「夏」に発生しています。指導した川本さんも、子供たちに安全に気を付けて夏を楽しんでほしいと話します。

川本さん:
「川の流れ、海の深さや暗さだったりは僕自身も予想できないですし。ルールを守って精いっぱいはっちゃければなと思うので、全力で遊んでいただけたらなと思います」