パリオリンピックの総合馬術団体で、日本が銅メダルを獲得しました。92年ぶりの快挙に貢献した大岩選手と戸本選手は東海地方出身です。恩師や同級生が、偉業達成を喜びました。

■“初老”と名乗るチームが歴史的偉業

 自らを「初老ジャパン」と名乗るメンバーですが、このうち2人が東海地方の出身です。名古屋市出身の大岩義明選手(おおいわ よしあき 48)と、岐阜県本巣市出身の戸本一真選手(ともと かずま 41)です。

 競技では、障害物を順に飛び越える「障害馬術」で、戸本選手が圧巻の人馬一体の走りを見せ、減点0の快走となります。大岩選手も、次々と障害物を飛び越え、史上初となる総合馬術団体で銅メダルを獲得しました。

大岩選手:
「いまだにちょっと信じられないですね。これを目標にしてきたので、もうちょっといろんな人に会ったら、もっと実感が湧くと思います」

戸本選手:
「日本にメダルを持って帰ることを望んでいたので、とてもうれしい」

【動画で見る】“初老ジャパン”名乗り快挙…大岩選手は同級生アナに「疲れたぜ~」パリ五輪総合馬術団体で歴史的銅メダル


■馬に対して研究熱心…岐阜県各務原市のクラブで過ごした戸本選手

 戸本選手は、岐阜県各務原市の乗馬クラブに、小学校高学年から高校卒業まで通っていました。代表の浅野義則さん(72)はメダル獲得に驚いたといいます。

浅野義則代表:
「(メダル獲得は)本当にあり得ないことですから。おめでとう!」

 こちらの乗馬クラブでは、厩舎の清掃や馬の体の手入れなどもすべて選手が担っていて、そうした経験が好結果につながったと浅野さんは言います。

浅野義則代表:
「馬に対して研究熱心なところが一番だと思います。そういう経験があったから、馬に乗って成績が収められるようになったんだと思います」

■「このままで終われない」 名古屋出身の大岩選手

 東海ラジオ・森貴俊アナウンサーは、大岩選手と名古屋学院中学・高校の同級生で、メダル獲得後にSNSで「おめでとう!」とメッセージを送ったということです。大岩選手からは、「有難う!疲れたぜ〜」と返信がありました。

東海ラジオの森貴俊アナウンサー:
「中学1年生で入ってきた時に、彼は身長も本当に低くてですね。5大会連続でオリンピックに出てメダルまで取るなんて、ちょっと想像できませんでしたね。前回の東京オリンピックを『このままでは終われない』と言っていましたので。われわれ48の年ですけど、ここまで競技を続けてこられるメンタリティというのが、改めて感服です」

 大岩選手は海外を拠点にしていて、帰国した際は「必ず名古屋めしを食べる」と話していました。

大岩選手(2021年):
「帰ったら必ず、きしめんと味噌煮込みうどんとひつまぶし、このへんの名古屋めしは100%行きますね」

 見事、銅メダルを獲得した「初老ジャパン」は、日本馬術の歴史に新たなページを刻みました。