過去最大の下げ幅→過去最大の上げ幅に…株安・円高で暮らしどうなる 専門家「ガソリン価格にも影響」
8月6日の日経平均株価は前日比で3217円高い3万4675円と、終値として過去最大の上げ幅となりました。前日の5日には過去最大の下げ幅4451円を記録するなど、乱高下が続いていますが、暮らしにはどのような影響があるのでしょうか。
日経平均株価は、6日は一転して取引開始から全面高の展開となり、終値は3万4675円46銭(前日比3217円04銭高)と過去最大の上げ幅となりました。7月11日に史上最高値となる4万2224円(終値)を記録しましたが、1カ月足らずで一時1万円以上値を下げました。
また、5日に一時1ドル141円台まで進んだ円相場は、6日は夕方まで145円前後を推移しています。経済ジャーナリストの荻原博子さんは、不安定な株価や円相場が暮らしにも影響するといいます。
経済ジャーナリストの荻原博子さん:
「為替の影響、株価の影響、そういうものは全部給料が上がらない方向に影響してくる可能性があります。給料が上がらなければ生活の苦しさも変わらないので、一番そこに影響がくるんじゃないかなと思います」
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2024年から新NISAが始まり、投資に慣れていない人も増えていて、5日の暴落では戸惑いの声も多く聞かれました。
名古屋に本社がある岡地証券の森調査情報室長は「株価は年明けの水準にほぼ戻ったものの、一喜一憂せず、長期的な視点で見てほしい」と話します。
荻原さんは「投資の世界は甘くない。やるならしっかり勉強を」と呼びかけます。
円相場は6日は1ドル145円前後で推移しています。円高になることで、輸入品の価格高騰に歯止めがかかることが期待されますが、荻原さんは「円安で企業が苦しんでいた分、価格に反映されるには時間がかかる」と分析します。
その上で「ガソリンは比較的早く安くなるのでは」と見通しを示しますが、中東情勢が不安定なため、リスクもあるとしています。
電気やガスの料金については、中部電力ミライズと東邦ガスともに、先行きは見通せないとしています。
これらの料金には物価高対策で国の補助金が出ていて、8月から10月の利用分について、平均的な家庭で電気料金は月におよそ1000円、ガス料金はおよそ500円が補助されています。
ガソリンにも価格高騰を抑えるための補助金が支給されていて、こうした支援策を今後も継続するのか、政府の判断が問われます。