8月8日、宮崎県で最大震度6弱を観測した地震を受け、気象庁が南海トラフ臨時情報「巨大地震注意」を発表しました。東海地方でも様々な影響が広がっています。

 8日午後7時過ぎ、愛知県常滑市の中部国際空港=セントレアでは、地震の影響で宮崎行きの便が欠航となっていました。

 地震の直後、宮崎空港で滑走路が一時閉鎖され、搭乗客は払い戻しなどをしていました。

宮崎に帰る予定だった家族:
「実家が名古屋で帰省していて、今日宮崎に帰る予定でした」

宮崎の実家に帰省する予定だった家族:
「もう飛ばないからキャンセルするしかなくて。実家が一番(揺れが)強い所だったらしくて震度6くらい。行けるなら、本音は帰りたいですけどね」

 今回の地震の震源は南海トラフ巨大地震の「想定震源域」にあたる日向灘で、地震の規模を示すマグニチュードは7.1でした。

【動画で見る】海の街の市民は不安や困惑が…『巨大地震注意』で東海3県にも影響広がる 大村知事「冷静な行動を」

 これを受け、気象庁は南海トラフ地震臨時情報(調査中)を発表し、発生直後から専門家が集まって今回の地震が南海トラフ地震と関連しているのか調査しました。

 このとき、南海トラフ地震で最大17メートルの津波が想定されている三重県尾鷲市では。

尾鷲市民:
「正直この辺も南海トラフの範囲内なので、心配ですね。調査の時間中に来てしまったらと、どうしてもネガティブなことを考えてしまいますけど」

 そして地震発生から2時間半後、気象庁は南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を発表しました。

評価検討会の平田直会長:
「普段よりも数倍、地震の発生する可能性が高くなったという評価になりました」

 南海トラフ地震の想定震源域には東海地方も含まれていますが、気象庁の会見で専門家は。

評価検討会の平田直会長:
「現時点ではどこと言うことはできませんので、注意していただきたいのは(想定震源域の)全体です」

 東海地方の県庁では、災害対策本部を設置するなど対応に追われました。

尾鷲市民の男性:
「まだちょっと実感がわかないですね」

男性の妻:
「一応、家族でここに集まろうと決めていますので」

男性:
「尾鷲は大きな津波が来ると予想されていますので」

 政府や自治体は冷静な対応を呼びかけ、愛知県の大村知事も8日夜、記者会見し
「冷静な行動を、落ち着いた行動を取っていただくようにお願いしたい」と呼びかけました。