海水浴場のネットすり抜ける…出張動物園のペンギンが島から脱走し行方不明 飼育員「生きていることを願う」
愛知県南知多町の日間賀島のビーチで8月25日、「出張動物園」にいたペンギンが脱走し、27日になっても行方が分からなくなっています。
日間賀島西浜のサンセットビーチでは7月20日から8月25日まで、夏休みの期間限定イベント「出張動物園」が開かれていました。ペンギンが水しぶきをあげて得意げに泳いだり、海辺で参加者と手をつないだりして楽しめます。
2024年に初めて開催されたこのイベントは、最終日の8月25日、大盛況で終了しました。
しかし、25日午後3時ごろ、台風の影響もあり、急ぎでイベント会場の撤去作業を進めていたところ、4羽いるうちのペンギンの1羽が脱走しました。
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劇団ペンターズ飼育員の今井亮輔さん:
「台風10号の接近に伴いまして、急きょ撤去作業中にペンギンが脱走してしまったというかたちになります」
脱走したのは、体長約50センチの6歳のメスのケープペンギン「ペン」です。人懐っこい性格で、ずっとスタッフと一緒にいたといいます。
作業中、待機スペースに日光が当たることから、スタッフがペンギンを1羽ずつ海に入れて涼ませる対応をとっていた矢先の出来事でした。
劇団ペンターズ飼育員の今井亮輔さん:
「スタッフから離れない行動を確認していたんですけれども、何かの要因でペンギンが驚いてしまったようで、スタッフから大幅に離れ、(侵入防止の)ネットをどこからかすり抜けて外に出てしまったというかたちになります。何かにぶつかってしまったのか、もしくはカニなどの生物との闘争があったのか」
国内でも飼育可能というケープペンギンは、絶滅危惧種に指定されていますが、行方不明になっても生きていけるのでしょうか。
劇団ペンターズ飼育員の今井亮輔さん:
「(自然界での生存は)正直厳しいと思います。生まれてからこのかた、生きた魚を捕る学習をしておりませんので、このままエサが捕れない状況が続くと非常に危険です。40キロとか泳ぐ動物ではあるんですね。篠島や佐久島までは簡単に泳げる動物ではありますので、ずっと海上にいるとは思えない」
劇団ペンターズは、町や島民らと協力し、今も20人から30人態勢で捜索を続けていますが、有力な目撃情報は寄せられていないということです。
地元の人:
「ペンギンが海の方に行っちゃったと、南知多町からメールが来ていますね」
劇団ペンターズ飼育員の今井亮輔さん:
「ペンが生きていることを願って、捜索を続けようと思っております。ペンギン自体が弱い動物で、自ら襲うような行動はしない動物でありますので、見つけても触らないようにしていただいて、ご連絡していただければ幸いでございます」