台風10号は、東海地方に9月2日ごろにかけて接近する可能性がありますが、これまでに降った大雨で各地で被害が出ています。三重県津市では、台風の接近に備えて住民が準備をすすめています。

 三重県の桑名北高校では29日午後4時ごろ、運動場横の法面が崩れ、道路をふさぎました。けが人はおらず、正門には別のルートで登校できますが、学校は9月2日の始業式を延期することを決めました。

 東海地方は、台風10号の接近前からすでに大雨の被害が相次いでいます。愛知県蒲郡市で家族5人が巻き込まれた土砂崩れでは、3人が死亡、2人が重軽傷を負いました。

【動画で見る】津では川の水があふれ住宅街へ…台風接近前から東海地方で被害相次ぐ 運動場横の法面崩れ始業式延期の高校も

 三重県津市では29日、大雨の影響で天神川(てんじんがわ)の水があふれました。道路は川のようになり、住宅の敷地に茶色く濁った水が住宅街に流れ込みました。

 一夜明けた30日、川沿いには流されてきたとみられる枝などが散乱していました。台風がやってくるのはまだこれからのため、近くの民家では、浸水を防ぐ板や土嚢を置くなどして対策していました。

近所の人:
「きのう以上きたらえらいこっちゃ。もうこれ以上は何ともしようがない」

 東海地方では、三重県大台町や尾鷲市などで降り始めからの雨量がすでに500ミリを超えていて、大雨への厳重な警戒が必要です。