自民党総裁選に意欲も…野田聖子氏に今回も立ちはだかる“推薦人20人の壁” 7人が出馬表明し「厳しい戦い」
自民党・岐阜1区選出の野田聖子元総務大臣は9月7日、地元・岐阜市で会見を開き、総裁選への立候補に強い意欲を示しました。出馬にあたり大きな壁となるのが推薦人の確保ですが、見通しについて評論家に聞きました。
■「うそのない政治」掲げて立候補へ強い意欲
野田氏は7日、岐阜市で開いた会見で、総裁選への立候補に強い意欲を示しました。
【動画で見る】自民党総裁選に意欲も…野田聖子氏に今回も立ちはだかる“推薦人20人の壁” 7人が出馬表明し「厳しい戦い」
野田聖子衆院議員:
「裏金問題をしっかりと解決し、今後起こさないという決意をするために『うそのない政治』を一番最初に掲げます」
総裁・総理就任後は、速やかに衆議院を解散すると共に、裏金事件に関係した議員全員に政治倫理審査会での弁明を求め、応じなければ公認しない考えを示しました。
野田聖子衆院議員:
「マイノリティーの自民党の代表だと思います。私たちこそが、この厳しい日本のかじ取りの主役になっていかなければならない」
■過去には4度目で出馬も…勝負の舞台に立つことができるのか
総裁選にはすでに7人が正式に出馬を表明していて、野田氏もそこに割って入りたいところですが、大きな壁が立ちはだかります。
立候補には『国会議員20人の推薦』が必要ですが、野田氏はこれまで何度もその壁に阻まれてきました。2015年・2018年・2020年の過去3度、推薦人が集まらなかったことなどから出馬を断念しています。
そして2021年、4度目の挑戦で出馬へとこぎつけましたが、立候補した4人の中で最下位の63票で、大差で敗れました。
野田聖子衆院議員:
「今回もとても厳しい総裁選です。推薦人は変わらず20人ですので、そういった意味では厳しい戦いを強いられています」
地元の有権者は…。
地元の有権者:
「挑戦することはいいことだと思います。どうなんでしょうね、選挙というのは化け物みたいなもんだから」
地元の別の有権者:
「ぜひ女性第一号の総理大臣になってほしいという気持ちはありますけど。ちょっとやっぱり厳しいかなというのが正直な思いです」
野田聖子衆院議員:
「風通しの良い政治をぜひとも自民党の中でつくりたい。それが私、野田聖子の使命」
総裁選の告示は9月12日です。果たして野田氏は勝負の舞台に立つことができるのでしょうか。
■評論家「最後のわずか数人がなかなか厳しい」
元共同通信記者で、菅政権時代に総理大臣補佐官も務めた、政治評論家の柿崎明二さんに話を聞きました。
政治評論家の柿崎明二氏:
「派閥の論理の中では出られなかった人が出られるようになった。派閥にとらわれない議員が彼女の推薦人集めの対象なので、皮肉なんですけれども、派閥のくびきがとれたことで本来は彼女みたいなタイプが出やすくなるはずなんですけど、数が多く出たことによって非常に苦しくなっているんだと思います」
総裁選には12人が出馬への意欲を示していて、9月9日に会見した高市早苗経済安全保障担当大臣をはじめ、すでに7人が出馬を表明しています。加藤勝信元官房長官も10日、正式に立候補の会見を開く予定です。
現在、野田氏を含め4人が推薦人集めに動いているとみられています。柿崎さんによると、推薦人は20人必要ですが「あと1、2人足りない」状況だということです。
自民党の国会議員は300人以上いますが、柿崎さんは「今回は候補者が多く推薦人の取り合いになっているので、最後のわずか数人がなかなか厳しい」と話しています。