名古屋市が政令市で初めてエスカレーターで立ち止まることを条例で義務付けてから2024年10月で1年となります。どのくらい浸透しているのか、調べました。

河村名古屋市長:
「まあそう人生焦らんでもええもんだでよ。ゆったりと乗ってちょうでゃ~と」

 名古屋市の河村市長が呼びかけるのは、地下鉄でも市バスでもなく、エスカレーターです。

 ラッシュアワーの11日朝の金山総合駅では、背中に『STOP』と書かれた看板を背負ったスタッフが、エスカレーターを立ち止まっての利用するよう呼びかけていました。

 名古屋市が政令市で初めてエスカレーターで立ち止まることを条例で義務付けてから2024年10月で1年となります。罰則はなく、ひとりひとりの心がけ次第ですが、少しずつ浸透しているようです。

【動画で見る】市の調査「90%超えた」エスカレーターで立ち止まることを義務付け 条例施行から丸1年の名古屋の状況は

利用客:
「だいぶ良くなってはいるね」

別の利用客:
「(歩く人が)すこし減っているなと思いました」

 市の調査では、条例が施行されて以降立ち止まる人が増え、90%を超えたという結果も出ています。

利用客:
「本当ですか?結構歩いている方が多いから、どうでしょうね」

別の利用客:
「歩いている人は結構いると思います。9割ではない気がしますね」

 エスカレーターユーザーからは疑いの声もあがっていました。しばらく観察してみると、立ち止まる人が潜在意識からか「左側」に偏り、空いた「右側」を歩いて追い越していく人も少なからず見られました。

名古屋市市民生活部の担当者:
「右側を空けておくといった長年の習慣がありますので、そういったものを変えるのは簡単にいく話ではないと思います。今後も引き続き粘り強く、右側・左側を問わず立ち止まってご利用いただくように、皆さまにはお知らせしていきたい」

 名古屋より2年前、2021年に同様の条例を施行した埼玉県のアンケートでは、駅のエスカレーターで「日常的に立ち止まる」と回答する人が年を追うごとに増加したというデータも。

「立ち止まり 左右に乗るのが ナゴヤ流」。このナゴヤ流が浸透していくかは、利用者の心がけ次第です。