10月8日、ノーベル物理学賞の発表が行われます。東海3県にゆかりのある研究者も候補に名を連ねています。

■「30年越し」の受賞なるか?

 名城大学の飯島澄男終身教授(85)が1991年に発見したのが、直径が10億分の1メートルの筒状の炭素物質「カーボンナノチューブ」です。

【動画で見る】8日ノーベル物理学賞発表 名城大・飯島終身教授 30年越しの受賞なるか 大同特殊鋼・顧問の佐川さんにも期待

飯島澄男終身教授(2023年9月):
「カーボンナノチューブという面白い材料に出くわしたのは、いろいろ準備をして、そういうチャンスに巡り合ったと」

密度がアルミニウムの半分ほどと非常に軽く、強度は鋼のおよそ20倍、電気や熱をよく通す性質を持つ「夢の新素材」です。

飯島さんはフルートが特技でまだまだ元気、今回こそ、ぜひ喜びの声を聞きたいところです。

■世界最強の磁石を発明!

 大同特殊鋼の佐川眞人顧問は徳島県出身の81歳で、富士通などを経て名古屋市東区に本社がある大同特殊鋼の顧問に就任し、2024年10月から新たに名城大学の特任教授を務めています。

佐川眞人顧問(2024年7月):
「研究ってどんなに素晴らしい、ものすごく面白いんですね。夢中になって、やりだしたらもうずっと考えてやめられない」

佐川さんは1982年に世界最強の磁石といわれる「ネオジム磁石」を発明し、電気自動車のモーターなど様々な分野で活用されています。

2024年7月には「欧州発明家賞」を受賞し、ノーベル賞の期待はさらに高まっています。

 このほか、物理学の常識を覆すその名も「小澤の不等式」を提唱した、中部大学の小澤正直特任教授や、スマホの画面などに使われる透明な半導体IGZOなどを発明した名古屋工業大学の特別招聘教授・細野秀雄さんの受賞も期待されています。