第50回衆議院選挙が10月15日に公示されました。1票の格差是正に伴う「10増10減」により愛知16区が新設され、東海3県25の選挙区に前回よりも20人多い、87人が立候補を届け出ました。

 名古屋市中区、東区などの愛知1区には、前職2人と元職、新人の4人が立候補しました。

 このうち日本維新の会の新人・山本耕一さん(47)が第一声で力を入れていたのは、「経済政策」です。

【動画で見る】12日間の選挙戦スタート…衆院選公示 東海3県の25選挙区に計87人が立候補「愛知1区」候補者の第一声は

山本耕一さん:
「ほとんどの国民が望んでいること、それは経済です。なので私は消費税減税、8パーセントまでまずは減税すること。今すぐできる経済対策を、私は今回の衆議院選挙で訴えていきたい」

 諸派で政治団体・日本保守党の元職・河村たかしさん(75)は15年ぶりの国政復帰を目指します。

河村たかしさん:
「裏金問題をここでストップするには、地方議員をもう1回ボランティアに変えないかん。総理を狙う男アゲイン!アゲイン!」

 これに対し、自民党公認で公明党推薦の前職・熊田裕通さん(60)は、第一声も裏金事件に対するおわびから始まりました。

熊田裕通さん:
「一連の不祥事、そして政治への信頼を失ったのは、まさに自由民主党であります。この自民党を生まれ変わらせたい」

 さらに、立憲民主党の前職、吉田統彦さん(49)は第一声で、若者が明るい未来を描ける社会を作りたいと訴えました。

吉田統彦さん:
「結婚や子育てに経済的な不安感・負担感がない社会を作っていかなければなりません。この日本にいま必要なことは生活の再建だと思います」

 今回の選挙戦では自民党派閥の裏金事件を受けた政治と金の問題への対応や、物価高対策などが主な争点となります。

 しかし、愛知1区の候補者からは、市長を辞職して立候補した河村さんを意識した発言が相次ぎました。

熊田裕通さん:
「いよいよあの元市長が立候補されます。相手に不足はない。誰も選挙で勝てなかった相手。彼を負かして、私はこの名古屋に新しい歴史を作りたい」

山本耕一さん:
「愛知1区、河村たかし市長のおかげで全国でも注目されている区になります。河村たかしさん、75歳です。私は47歳、30も歳が離れています。河村たかし市長以上のパフォーマンス、エネルギーを出して、皆さまに私の覚悟と思いを訴えていきたいと思っております」

 これに対し河村さんは…。

河村たかしさん:
「総理を狙う道をやっていかなかんで、当選させてもらったら忙しくて仕方ないですよ。全国ダーッと回って(日本保守党の)支部を作っていかないかん。5人(国会議員を)つくりますと、いわゆる国政政党ということになって」

 一方、吉田さんは第一声で河村さんについては触れず、与野党対決を強調しました。

吉田統彦さん:
「今のままの自民党政権に任せていたら、政治改革は不可能です。最も重要な真の政治改革を実現するためには、政権交代を実現するしかないと思います」

 石破政権の信を問う今回の衆院選。10月27日の投開票に向け、12日間の熱い戦いが続きます。