中日ドラゴンズで活躍した三ツ間卓也さんは、セカンドキャリアにいちご農家を選びました。規格外のいちごを活用しようと「いちごミルク」などの加工商品にも力を入れています。

■「育成」から這い上がるも6年で戦力外通告

 横浜市でいちご農園を営む三ツ間卓也さん(32)は3年前、ドラゴンズから戦力外通告を受けました。

【動画で見る】セカンドキャリアは“いちご農家”…元中日の三ツ間卓也さんが目指す規格外品の活用 自慢の「いちごミルク」完成

三ツ間卓也さん:
「苦労の連続だったので、あっという間でしたね、僕は。辞めた選手を勇気づけられるようになりたい」

独立リーグから2015年にドラゴンズに入団し、2軍の試合にだけ出場が許される「育成選手」から這い上がって、2017年には35試合に登板。

中継ぎ投手として活躍しましたが2021年の秋、戦力外通告を受けました。

■きっかけは「我が子の言葉」…セカンドキャリアに選んだいちご農家

 セカンドキャリアに選んだのは「いちご農家」。ベランダでの家庭菜園がきっかけでした。「パパのいちごおいしい」という我が子の一言が、いちごを特別なものに変えます。

神奈川県に移り住み、農業学校へ。

三ツ間さん:
「もう一回チャレンジする機会を妻にもらえたので、人生かけて、家族の運命も背負って、いちごにかけようかなと思っています」

そして2024年1月、念願のいちご農家として、ついにスタートを切りました。

三ツ間さん:
「品種についてなんですけど、三ツ間農園では9品種。女性人気の高い『すず』、男性人気、子供さん人気が高い『やよいひめ』です」

■遂にいちご農家としてスタート…規格外品の有効活用も

 農園が軌道に乗ると、三ツ間さんは新たな準備をしていました。

三ツ間さん:
「販売できないにしろ、自分らでメニュー作りとかやりたいなと思って。規格外のいちごは全部冷凍していました」

規格外物や余ったいちごを使って、新たな商品の開発です。

三ツ間さん:
「夜な夜な、練乳の濃さとか変えて何杯も飲むわけですよ。100mLに対して小さじ何杯か、1杯やって、2杯やって、3杯やって、『あっ濃かった』。戻って、じゃあ2杯がいいなとか。ゴロッとした食感を出すためにストローを太くして、タピオカとかで使うやつ。企業秘密を入れるの忘れてた…“魔法のペースト”があるので。めっちゃ試したっす、いろいろ買って」

“魔法のペースト”のあとに、牛乳を入れてかき混ぜたら完成です。

三ツ間さん:
「ゴロッと感があった方が、農園が作ったいちごミルクという特徴が出るかなと。吸う感じがいいですよね。果肉が飲み終わってもあったら、ふたを開けて飲みたくなるくらいの方がいいかな」

今回完成したのは「贅沢いちごミルク」。三ツ間さんは、今後も規格外のいちごを使った商品を開発していきたいとしています。