10月27日の衆議院選挙で、東海地方では野党がかつての「民主王国」を思わせる躍進となり、今後の政局は一気に流動的になります。27日夜、東海テレビの番組に立憲・重徳和彦さんと国民・古川元久さんが出演し、重徳さんがラブコールを送る一幕もありました。

■「25」のうち『16』が野党に…東海地方で躍進

 与党は、名古屋市内で3つあった小選挙区の議席をすべて失う惨敗を喫しました。

自民・愛知13区落選・石井拓さん:
「負けに不思議の負けなしと。自民党への逆風という面もありました」

【動画で見る】立憲からのラブコールも笑顔でかわす…国民・古川元久さん 蓮舫さんから「自民と組む?」と問われ「ない」

 野党は、東海3県25の小選挙区のうち16を占める大躍進です。保守王国・岐阜でも、15年ぶりに小選挙区で野党が議席を獲得しました。

立憲・愛知3区当選・近藤昭一さん:
「変わるためにはもっと緊張感を、そして政権交代を、こういうものはすごくあると思いました」

立憲・岐阜4区当選・今井雅人さん:
「自民党の支援者の方々が『今回は応援するから』という声をすごくいただきまして、こんなこと今までなかったんです」

 いわゆる「裏金問題」が今回、自民にとって選挙戦に大きな影を落としていました。

80代:
「妥当なところですよね。もっと自民党が負けるかと思ったけど、まあ善戦した方じゃないですか」

20代:
「国民民主に比例は投票したんですけど、だいぶ議席数が増えてうれしく思います。(自民党は)今までの与党という立場にすがり過ぎていたんじゃないかなと思います」

30代:
「メディアが裏金関連の報道が強くて、自民に任せておけないみたいな感じがあったんじゃないですかね」

■落選の自民・青山さん「厳しい判断が下された」

 5年間でおよそ230万円の不記載が明らかになった自民・青山周平さんも、愛知12区で立憲の重徳和彦さんに敗れました。

自民・愛知12区落選・青山周平さん:
「まだちょっと心の整理がつきませんけどね。落選をしっかりと受け止めて、次どうしていこうかと、そういう気持ちです」

 28日、スタッフが慌ただしく片付けを進める事務所で、後援会などの関係者への謝罪に追われていました。

自民・愛知12区落選・青山周平さん:
「街頭一日やっていますと、数名の方は『裏金はダメだ』という厳しい声も多くいただきました。政治資金問題含め、自民党に対する厳しい判断が下されたということだと思います」

■自民・鈴木淳司さん「あまりにも差が大きい負け」

 自民党で元総務大臣の鈴木淳司さん(66)も、「裏金」批判を受けました。愛知7区で、国民の新人・日野紗里亜さんに4万票あまりの大差で敗れました。

自民・愛知7区落選・鈴木淳司さん:
「あまりにも差が大きい負けなので、想定を超えた負けでしたから、大変重く受け止めています」
Q.不記載の問題は選挙戦にどんな影響が?
「おそらくこれが大きな要因だったと思います。不記載は申し訳なかったんですが、自分の中にそういう変な意図も思いもないもんだから、自分の中では処理をしていたつもりだったんですが、これは大きかったんでしょうね」

 一夜明けた28日朝、鈴木さんは、自分を敗って当選した日野さんに歩み寄り、握手をする姿も…。

国民・愛知7区当選・日野紗里亜さん:
「『7区をよろしく』とおっしゃっていただいたので」

■国民・古川さんに質問が…「どこと連携して政権を取りにいく?」

 与党の過半数割れで、今後の政局は一気に流動的になります。

 27日夜、東海テレビの番組に立憲・重徳和彦さんや、国民・古川元久さんが出演しました。政調会長を務める重徳さんからのラブコールを、国対委員長の古川さんが笑顔でかわしました。

Q.どこと連携して政権を取りにいく?
立憲・愛知12区当選・重徳和彦さん:
「ここはたぶん、野田代表と私、同じ考えだと思うんですけども、まず何よりも国民民主党」

国民・愛知2区当選・古川元久さん:
「いやあのー、まあね、いろんなところから私たちの名前が出ているんですけども。われわれの考えている政策に協力してくれるところだったら、どこの党でも一緒になって政策実現目指していきたいと思っています」

蓮舫さん:
「結果として自民党と組むことはあるんですか」

国民・愛知2区当選・古川元久さん:
「ないです」

蓮舫さん:
「それは玉木さんと話しました?」

国民・愛知2区当選・古川元久さん:
「ないですないです」

 東海3県の25選挙区のうちあわせて15議席と、かつての民主王国復活の勢いさえ見せた野党。今後、国会で総理大臣を決める首班指名、さらに2025年の参院選に向けて目が離せない展開が続きます。