若い世代に親しみやすさアピール…『SNS』で選挙戦略に変化 激戦制した前職は“眉毛のケア動画”公開も
衆院選で大躍進した「国民民主党」は、SNSを効果的に使って若者世代を中心に支持を広げました。愛知県の岡崎市長選や豊橋市長選でも、SNSを駆使して挑んだ候補者がいて、選挙戦での戦い方が変わり始めています。
■“若い世代からの支持”が重要に
2024年10月の愛知県の岡崎市長選挙で激戦を制した前職・内田康宏さんは今回、“SNSを駆使した選挙”に取り組みました。
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Tiktokで、岡崎市の公園の紹介や、自身が目指す政策をアピールする動画に加え、時には飲み物の種類を当てる”利きコーラ”や、眉毛のケアをする動画も公開しました。
この幅広いジャンルが、不思議と”親しみやすさ”を感じるものになりました。
内田康宏さん:
「どうやっていいか、最初分からなかったわけですけども、20代・30代の若い方たちにボランティアで協力していただきまして、そのおかげで今回の選挙戦は戦い抜くことができたと思っております」
厳しい選挙戦を勝ち抜くためには、“若い世代からの支持”が重要となってきます。
■TikTokで挑んだ豊橋市長選では
2024年11月に投開票があった愛知県の豊橋市長選挙では、前豊橋市議会議長の近藤ひさよしさんが、Tiktokを選挙のツールにして戦いました。
2日後に投開票を控えた11月8日、選挙活動や会議が終わった午後9時から、投票日前日にアップする動画を事務所で撮影していました。
近藤ひさよしさん:
「今日も街頭演説をやっていて、『Xを見て聞きに来ました』と。ネットとリアルをつなぐというのが今回の戦略のビジョンだったので、これがどれだけつながるかが分からないんですよ。豊橋でずっとそういうことをやっていた人がいなかったので、チャレンジですよね」
「チャレンジ」と語る、今回のSNSを駆使した戦略。5つの”課題”を記したホワイトボードを背景に、スマホ2台使いで撮影を進めていきます。
近藤ひさよしさん:
「ここで僕が撮ったものに対して、絵が入るんですよ、イラストがポンポンみたいな。頭に入ってくる、記憶に残るというのがあるので、今僕がしゃべったことと実際にできたものの成果物で、だいぶ印象が違うと感じます」
また、近藤さんが大事にしているのは”スピード”です。撮影した動画は、スタッフがその日のうちにテロップなどを入れて編集し、翌日の昼までにアップを目指します。
完成した動画では、「未来を共有して政策を共感する豊橋を作ります」という強調する部分に音・大きなテロップ・イラストが加わり、主張が分かりやすく見やすい動画になりました。
近藤ひさよしさん:
「僕の思いと政策を、会えない人たちに感じでいただいて共感してもらうことが一番政治で大事だと考えていますので。良い結果が出たときには間違いなく、地道なみんなの努力とネットが融合した戦いが、功を奏したという実感に変わる、本当の実感に変わるのはその瞬間だと」
SNSを武器に挑んだ選挙戦ですが、新アリーナ建設が主な争点となり、無所属の新人・長坂尚登(ながさか・なおと)さんに軍配が上がりました。
近藤ひさよしさん:
「私の力が足らなかったという実感ですね。SNSの効果は一定数あったんだと私は認識しています。政策という部分が非常に分かりづらいと思われている方が多かったので、今後も僕が政治活動をしていく上では活用させていただきたいツールだなというのはしみじみ思います」
戦い方が変わり始めた選挙では、SNSが勝利へ必須となる未来はすぐそこまで来ているのかもしれません。