オープンなシュートが入らず苦しい展開の中、我慢の勝利
11月30日、12月1日に刈谷市体育館で「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25シーズン」のB1リーグ第9節が開催され、シーホース三河はGAME1を84-67で、GAME2を83-65で横浜ビー・コルセアーズに勝利し、チームは3連勝となった。
結果だけ見れば今節は快勝だが、内容はタフなゲームだった。バイウィーク明けで「試合勘」が影響したのか、特にGAME2はオープンなシュートがなかなか入らず、我慢の時間帯が続いた。リードチェンジ13回という数字も苦しい内容を物語っている。
ライアン・リッチマンHCはGAME2を振り返り、「オープンなシュートがあったけど入らないゲームでした。ただ、シュート確率は自分たちでコントロールできませんが、ディフェンスは自分たちでコントロールできます。コミュニケーションやチームのルールを徹底して、後半は相手のオフェンスを15点、13点に抑えることができたのは良かったと思います」と話した。
前半は互角の展開で、後半に入って突き放した。今日のようにシュートタッチが悪いゲームでも、最終的に勝ち切ることができたのは収穫だ。ただ、これからもシュートが入らないゲームは必ずあるはず。そこで大切なのは「いいプロセスで打ち続けること」とリッチマンHCは話す。
「(3Pシュートが入らないときは)ダバンテ(ガードナー)にボールを入れたり、カッティングしたりすることは大切です。ただ、シュートが入らないからといって消極的になるのではなく、アグレッシブにプレーを続けることが一番大切です。三河のウイングには、いい選手がそろっています。どうやって自信を持ってシュートを打てるようにするか、それがスタッフの仕事です。あとは、いい形でシュートを打つことを求めていきたい。今日のゲームですと、後半に西田優大選手がペイントにアタックしてからキックアウトして、久保田選手がそのシチュエーションを読んでいいポジションを取り、3Pシュートを決めてくれました。あのように正しいプロセス、いいプロセスでシュートを打つことを大切にしていきたい」
「いいオフェンスがいいディフェンスにつながる」久保田
横浜BCとの2試合で躍動したのがポイントガードの久保田だ。GAME1で18点、GAME2で17点。シュート数も多く、得点に対する意識が強くなっているのがわかる。この結果について久保田は「オープンになったら打つ、リングにアタックする、そこは意識してやっています。それが得点に結びついたのかな」と話す。
「(GAME1の結果から)今日は横浜BCさんも強い気持ちで向かってくるのはわかっていました。前半はフィジカルにやり合う展開で、自分たちはオープンなシュートが入らない。それでも我慢できる力がついてきたんだと思います。(今日のような展開について)最近はライアンからセットオフェンスよりも、いい流れで入って、ボールを動かしてプレーするように言われています。今日はオープンなシュートは入らなかったので、ザック(オーガスト)のところを使うなど、場面によってインサイドからの得点を意識しました」
リッチマンHCが話すように、ディフェンスは自分たちでコントロールできるもの。しかし人間がプレーする以上、どうしてもオフェンスが影響してくる。それは久保田も認めている。それでも勝ち切れた今節の意味は大きい。
「やるべきオフェンスを遂行せず、タフなシュートで終わるとストレスが生まれてしまうもの。現状、ディフェンスに影響してくる部分はどうしてもあります。入るか入らないかは関係なく、いい形でシュートを打って終わればいいディフェンスにつながります。40分間、集中して自分たちのプレーを遂行できるようになれば、負けないチームになるはず。大切なのは、やるべきことを遂行し続けることですね」
昨シーズンはバイウィーク明けに大型連勝を生み出すことに成功した。苦しい展開でも勝ち切った今節を糧に、強豪がひしめく中地区でCS出場、さらに地区優勝を果たすためにも、ここから大型連勝を狙いたい。