11年前から値段そのまま…コスパ抜群で行列の『500円豪華海鮮丼ランチ』物価高でも続けられる“2つの理由”
名古屋市中村区の「魚菜市場 いごこ家(ち)名駅店」は、ワンコイン(500円)で豪華な海鮮丼ランチが食べられるお店です。物価高のいま、どんなメニューで、どのような方法で安くしているのでしょうか。
■北海道産のホタテに旬のハマチも…行列ができるワンコインの「豪華海鮮丼」
名古屋駅近くにある、名古屋市中村区の「魚菜市場 いごこ家(ち)名駅店」は、海鮮料理がメインのお店です。
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夜のメニューは、すぐ隣りの柳橋中央市場から仕入れた新鮮な魚介類を使った地魚のお造りや…。
国産の鰻の白焼き。
この時期旬を迎えるブリのしゃぶしゃぶなど、ベテランの板前による素材を活かした料理を味わうことができます。
ランチの時間には、開店の11時と同時に人がみるみるお店に吸い込まれていき、一気にほぼ満席に。2階席まで埋まっています。
お客さんがこぞって注文していたのが「海鮮丼」です。たっぷりの酢飯の上に、マグロとコハダ、サーモンを乗せ、そこへ北海道産のホタテとイカ、旬のハマチ。
さらにアナゴとボリューミーな甘エビを加えた、全8品のネタが乗った海鮮丼です。
このランチの海鮮丼はワンコイン、500円です。
女性客:
「500円で海鮮丼が食べられるってすごくお値打ちだと思います。ペラペラのネタが乗っているわけじゃなくって、ちゃんとしたネタが乗っているので。(普通なら)1000円以上は絶対します、1200円ぐらいとか」
ボリューム満点で、満足度もコスパも抜群ですが、どうしてこの内容でワンコインにできるのでしょうか。
いごこ家の調理担当者:
「オープン当初から変わらぬ値段でというのをずっと守り続けて、お客さんとの信頼関係もありますので。前に比べたら1.5倍、もしくは2倍するネタもありますね」
11年前のオープンから続くこのワンコイン海鮮丼。“お客さんとの信頼関係”から、今も値段を据え置いているといいます。
■ワンコインを維持できる“2つの理由”
ただ、信頼関係のほかにも、値段をあげない理由がありました。
いごこ家の調理担当者:
「一応(1日)40食限定という形でやらせていただいております」
海鮮丼は、1日40食限定で、オープンから1時間も立たないうちに売り切れることが多いといいます。
このため、お客さんは…。
Q.頼んだメニューは
男性客:
「彩りちらし丼。海鮮丼が食べられない時はこっちを食べます」
別の男性客:
「海鮮丼。(頼んだのは)800円ぐらい。(海鮮丼より)300円以上高いですよね、予算オーバー、ハハハ」
また別の男性客:
「これ刺身定食。いつも海鮮丼だけど気分変えて、たまには変わったもの食べたい」
女性客:
「他のメニューも美味しいので、たまには気分変えて、みたいな感じです」
これがお店のひとつの“狙い”でした。
いごこ家の調理担当者:
「海鮮丼がなくなって、別のメニューも頼まれるっていう形もあるので」
ランチタイムは、海鮮丼以外にも全部で13種類のメニューがあります。お目当ての海鮮丼が売り切れると、900円のねぎとろ丼や1000円の鉄火丼など、他のメニューを注文する人が多く、ワンコインランチがいわゆる“客寄せ”の役割を担っているといいます。
ワンコインにこだわるメリットは、他にもあります。
いごこ家の調理担当者:
「今まで撮影していただいた(テレビ)番組のステッカーを貼らせていただいておりますね。海鮮丼の取材なので(テレビを)観ていただいた方が、よくいらっしゃいますね、お店の方にも」
男性客:
「前にテレビでやっていましたでしょ、それ観て500円お値打ちやなと思って」
物価高の中“ワンコイン”を守り続けるお店として有名になり、3カ月に1回はメディアの取材が入り、これがお客さん増加につながっているといいます。
ワンコインでは儲けは出ないものの、これをきっかけにして他のメニューを頼んでくれるお客さんがいること、そしてメディアの取材で集客アップにもつながるという、ワンコインで提供できる2つの理由がありました。
2024年11月7日放送