受験控えた学習塾は“警戒態勢”…インフルエンザの患者が急増 医師「咳など目立つ場合マスクの着用も」
東海地方でインフルエンザの患者が急増していて、帰省や旅行を控える年末年始を前に不安が広がっています。受験シーズンを控えた学習塾は、新型コロナウイルスの時の対策を復活させて、対応を進めていました。
■午前だけで58人…年末年始前の猛威に不安の声
名古屋市西区の小児科クリニック「みわた小児科」では12月23日、発熱などの症状を訴える多くの子供たちが診察に訪れていました。午前中に受診したおよそ140人のうち、58人がインフルエンザと診断されました。
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保護者:
「熱が高かったので一応見せに来たら、インフルエンザで。帰省するのでそれまでには治して、帰省できたらいいなと」
愛知県内のインフルエンザ患者は12月に入って急増し、注意報が出されていて、みわた小児科でも、感染者が増えているといいます。
みわた小児科の三輪田俊介医師:
「人と人が交流する、例えば学校や職場だったり、家族がインフルエンザになる方もとても多くいます。年末になっていきますので、帰省されたり旅行に行かれて移動先で感染してしまう、または移動先に持っていってしまうリスクも当然あるんじゃないかと思っています」
遠出することが多い年末年始を前に猛威をふるうインフルエンザに、保護者からも不安の声が上がりました。
保護者:
「年末に病院がやっていないなか、何か他に感染したら怖いなと思っています」
別の保護者:
「年末年始、帰省する予定もあるから、なるべく早く治ってもらいたいなと思って」
三輪田俊介医師:
「体調が優れない場合は早めに病院に行っていただくこと、せきや鼻水が目立つ場合は、それを周りにまき散らかさないようにマスクを可能な範囲でしていただくこと、その辺を気を付けていただくといいんじゃないかと思います」
■コロナ禍の対策が復活…リモート対応し受験生サポートする塾
名古屋市緑区の学習塾「あかつき塾」には、終業式を終えたばかりの小学生たちの姿がありました。勉強中も全員がマスクを着用しています。
小学5年生:
「(学校は)休んでいる人が多い。(33人クラスで)5人くらい」
別の小学5年生:
「手洗いうがいをしっかりしています」
あかつき塾でも、2週間ほど前からインフルエンザに感染する生徒が出ていて、受験シーズンを前に拡大させるわけにはいきません。
あかつき塾の久暁子先生:
「マスクを忘れちゃった子には、それぞれサイズがあるので、大きい子から小さい子まで。せっけんもすぐなくなっちゃうので、ボトルで何本も用意しています。対面の時にはこうやって(パーティション)、せきをしたらかかってしまいますので区切っています」
コロナ禍で使っていたパーティションも再登板させ、飛沫対策も欠かしません。
ほかにも、体調に不安のある生徒が無理して塾に来ないように、週に1度の英語の授業などは配信にも対応し、できる限りの感染対策で受験生をサポートします。
久暁子先生:
「お休みしても大丈夫だよと。コロナを経験しているので慣れています」
■東海3県すべてに“注意報” 大村知事「警報になる可能性が非常に高い」
インフルエンザの患者は東海地方で急増していて。12月9日から15日までの定点あたりの感染者報告数では、愛知が23.82、岐阜が20.76、三重が20.51といずれも注意報の基準となる10を超えています。30を超えると警報が出されます。
次回の発表は26日ですが、愛知県の大村秀章知事は23日の会見で「警報になる可能性が非常に高い」と注意を呼びかけています。