「見ると幸せになる」と言われるJR東海の点検車両『ドクターイエロー』が2025年1月29日、引退を迎えました。歴代のドクターイエローを振り返ります。

■「T1」から始まり「T4」…この「T」って何の略?

 東海道新幹線が開業した1964年、初代の「T1」の運行がスタートしました。1974年に「T2」、1979年に「T3」、機能面やモデルチェンジを重ねて、2001年からは現在の「T4」の運用が始まりました。

【動画を見る】“T4”がラストラン…東海道新幹線開業と共に誕生『ドクターイエロー』の変遷 残るはJR西日本のT5のみ

 この「T」ですが、「Test」のTからきているということです。

 JR東海によりますと、正式名称は『新幹線電気軌道総合試験車』で、「試験」のTestなのではないかということです。ただ、詳しい理由は不明ということです。

■実はまだ見ることができる…東京~博多間をしばらく走行

 ジェイアール東海バスは、「幸せの黄色いバス」という名前で、ドクターイエロー色のバスを2024年10月から期間限定で運行しています。

 名古屋市内から東京都内を結ぶ便で、2025年3月末まで走る予定ですが、バスは「1台のみ」です。

 ドクターイエローですが、まだ見ることができます。JR西日本が2005年から運行している「T5」編成のドクターイエローは当面、東京~博多間を走ります。T5は今回、引退するT4編成と同じ700系がベースです。

 ただ、このT5編成も、2027年以降をメドに引退すると発表されていて、それ以降は、最新型のJR東海の新幹線の車両が、客を乗せて走りながら線路や架線をチェックする方式に切り替わるということです。