
愛知県や岐阜県で3月26日、「焦げ臭いにおいがする」などの通報が消防に相次ぎました。その原因として、韓国で発生した山火事の影響が指摘されています。
■“大量の黄砂”の一方で…「焦げ臭いにおい」通報相次ぐ
26日、東海地方に大量の黄砂が飛来し、一時視界が悪くなるなどの影響がでました。
【動画を見る】「焦げ臭いにおい」26日に通報相次ぐ…韓国の山火事の影響か 衛星画像には海を越える“白い煙”が

一夜明けた27日に名古屋で話を聞くと、「においを感じた」という声が多く聞かれました。
4人組の子供:
「ちょっと焦げ臭かったよね」
名古屋市民:
「洗濯を干すときとかに、すごく煙のにおいがした。近くで火事が起きたのかなと勘違いして、外を見回ったくらい」

SNSでも「野焼きのようなにおい」や「東濃は朝から空が濁って、火事のような焦げ臭さ」など、愛知県や岐阜県の各地で、異臭を訴える投稿が相次ぎました。
■においの原因は「韓国の山火事」か 海を越えて日本に
焦げ臭いにおいの原因について、SNSなどでは「黄砂が原因ではないか」との推測もありますが、民間の気象情報会社・ウェザーニューズは、YouTubeチャンネルの配信で「韓国で発生している山林火災の煙が、拡散しながら風の流れに乗ってやってきたのではないか」との見解を示しました。
3月21日から韓国各地で相次ぐ山火事では、26人の死亡が確認され、住宅や寺院、文化財など320カ所以上が焼けたとされています。(日本時間27日午後4時現在)
26日の衛星画像を見ると、韓国から岐阜や愛知に向かって白い雲のようなものが流れています。これが山火事の煙とみられるというのです。

ウェザーニュースのアンケートでも、岐阜市から名古屋市周辺のエリアを中心に、煙のにおいを感じていたようです。
東海地方の消防にも「焦げ臭いにおいがする」など通報が相次ぎ、名古屋市消防局では、緑区と守山区の2カ所に消防車が出動しました。

岐阜県郡上市のスキー場では「ゲレンデ内で焦げ臭いにおいと白煙がある」と通報があり、消防車など7台と県の防災ヘリも周囲の警戒にあたりました。
いずれも火災などは起きていなかったということで、韓国の山火事が焦げ臭いにおいの原因となっている可能性が指摘されています。