
中部国際空港セントレア(愛知県常滑市)で3月29日、バスケットボールBリーグ・シーホース三河の試合を大型ビジョンで観戦するパブリックビューイングが開かれた。セントレアでのBリーグのパブリックビューイングは初めて。ユニホームを着たファン・ブースターや空港利用者が、解説とともにアウェーの試合を観戦し、ホームアリーナとは一味違った応援体験を楽しんだ。また、シーホース三河の本拠地となる2028年竣工予定の新アリーナをデジタル仮想空間で体感できるPRブースも出展され、多くの人でにぎわった。
この日の対戦相手は、昨シーズンのBリーグを制した広島ドラゴンフライズ。広島サンプラザホールで午後2時すぎから始まった試合の映像を、4階のイベントスペースにある大型ビジョンで流しながら、Bリーグ情報を毎日発信しているYouTuberのズッボンさんと、シーホース三河ファンのSKE48青木莉樺さんがトークを繰り広げた。会場には公式マスコットのシーホースくんやタツヲも来場。専属チアリーダー「Super Girls」のステージパフォーマンスもあった。
試合は、シーホース三河が第4クオーター残り5秒で同点に追いつき、延長で突き放して、87-80で勝つという劇的な展開。空港のアナウンスを妨げないよう、声を出しての応援が制限された中、試合の途中からフリースロー成功時の手拍子などが出始め、延長に入ると特別に空港側から声出しが許可されて、アリーナを彷彿とさせる熱い応援で会場のムードも最高潮に。試合会場で勝利インタビューを受けたライアン・リッチマンヘッドコーチが、セントレアでの応援についても触れたこともあり、尻上がりに盛り上がった。
家族3人でシーホース三河を応援した愛知県豊田市の貝信吾さん(40)は「楽しかったです。ズッボンさんのYouTubeをいつも見ていることもあって、家族で来てみました。トークとともに観戦する面白さはありますね。またここでパブリックビューイングがあったら来ると思います。セントレアにはあまり来たことはないですが、来るきっかけにもなりました。シーホースは試合会場の雰囲気に一体感があるのが好きで、応援して3シーズン目。今日もそういう雰囲気がありました」と話した。
中部国際空港広報グループの杉山拓大さんによると、開港20年を迎えたセントレアで、スポーツのパブリックビューイングが行われるのは、2006年のF1日本グランプリ以来。「セントレアは、遊びに来ても楽しい空港、というコンセプトで、定期的にイベントも開催しています。これまでなかなか地元で活動しているスポーツチームと一緒にイベントを開く機会はなかったのですが、2026年に愛知県で開かれるアジア・アジアパラ大会に向けて、スポーツ系のイベントをしたいと思っていたところ、今回シーホース三河さんとパブリックビューイングができることになりました。想像以上の方に来ていただき、中にはコロナ禍前以来のセントレアという方もいて、お客様が空港に戻って来てもらうきっかけにもなったと思います。アウェーは毎試合やってほしい、とおっしゃる方もいて、喜んでくださったのではないでしょうか。機会がありましたら、ぜひまたやりたいです」と手応えを語った。
シーホース三河の寺部康弘社長は「三河地域でパブリックビューイングをけっこうやっていますが、機会をいただいて地元を飛び出してできたのが大きい。これまでBリーグやシーホース三河に興味がなかった方たちが、面白いんだな、と思ってもらえたら最高。すごくいい試合をしてくれた選手に感謝です。こういう取り組みを続けて、Bリーグの普及につなげていきたい」と話した。
また、シーホース三河の新アリーナPRブースにも多くの人が訪れた。三河安城駅近くのアイシン安城工場跡地で建設が進む新アリーナは、バスケットボールの試合会場としてだけではなく、三河安城を中心にした西三河全体のにぎわい創出やまちづくりに貢献する交流拠点として、街の盛り上げにつなげる施設を目指している。その取り組みをわかりやすく伝えて興味を持ってもらうため、シーホース三河はアイシンのDX技術を活用してつくられた仮想空間でアリーナや街を擬似体験できるブースを出展。この日はパブリックビューイングの前に、仮想空間の映像を大型ビジョンにも映し、広く取り組みを伝えた。