2002年・高橋大輔、2004年・安藤美姫、2005年・浅田真央、そして2010年・羽生結弦と数々の日本のトップスケーターがこの大会を制し、世界の頂点へと上り詰めた。世界ジュニア選手権はまさに“世界王者への登竜門”である。
世界女王への礎となる重要な大会、そして日本のスケート界の未来をかけた世界ジュニアフィギュアスケート選手権<女子フリー>をゴールデンタイムで初めての生中継。平昌オリンピックを1年後に控え、代表争いも激化する熱き戦いに注目。
ジュニア世代は近年“日本VSロシア”という構図が続いており、今回もこの2カ国での表彰台争いになるのか。ジュニア界の頂点を目指し、日本からは期待の3選手が出場。
最大の注目は、日本初の連覇を目指す本田真凜(15)。昨年この大会を制し、世界ジュニア女王になったことで「勝ちたい」という意識が芽生える。今シーズン前半はジュニアGPファイナルを欠場したものの、全日本選手権ではシニア勢を相手にジュニア世代最高位となる4位と、大舞台での勝負強さを証明した。誰もが認める持ち前の表現力で大会連覇に挑む。
そして全日本ジュニア初制覇の坂本花織(16)も有力候補。高さと幅のあるダイナミックなジャンプは世界屈指である。リベンジの気持ちで掴んだ2年ぶりの大舞台で表彰台を目指す。2年連続の世界ジュニア挑戦で、昨年4位からの巻き返しを狙う白岩優奈(15)。本田と同門で濱田美栄コーチに師事。全日本選手権ではショートプログラムで出遅れたものの、フリーで3位と巻き返して2年連続の入賞と精神力の強さを証明した。どのジャンプでもコンビネーションにできる“ジャンプの申し子”!個性豊かな日本3選手がそれぞれの魅力で世界の頂点を目指す。
日本の3選手にとって最大の敵は、層の厚い強力ロシア勢。中でもロシアの次世代エースと目されるアリーナ・ザギトワ(14)は、昨年末のジュニアGPファイナルでジュニア史上初となる200点越えをマーク。ロシア選手権でも多くのシニア勢を押しのけ、エフゲニア・メドベージェワに次ぐ2位に食い込むなど、すでに平昌五輪のメダル候補とも言われている。世界で数人しか跳ぶことの出来ない「3ルッツ+3ループ」のコンビネーションを軽々と跳び、後半に全てのジャンプを組み込む驚異のプログラムでジュニアの頂点を狙う。その他、ポリーナ・ツルスカヤ、スタニスラワ・コンスタンチノワもロシア国内大会で200点越えのスコアをマークしており、層の厚さを証明している。
美しくも激しいジュニア界の頂点を目指す<女子フリー>を台湾から生中継。
(選手情報は3月9日現在)
更新日 : 2017/03/15 15:32