10日(土)23:55~
自分の両親と祖父を殺害したとされる死刑囚・柳瀬との対面を果たした祐介。弁護士として再審請求の意志を確認するが、すでに3度の再審請求を棄却されている柳瀬にその気持ちはなかった。この男はもはや罪を受け入れている。結局、本当は殺人を犯しているにもかかわらず、延命のために再審を訴えていたのだ…。「やっぱりそれが真実か!」祐介は、被害者遺族としての感情を押さえきれず、柳瀬をなじる言葉を吐いて拘置所を後にした。
祐介は礼菜に、柳瀬がもう再審をあきらめていることを報告する。行方不明になっている柳瀬の子・光男をどうしても見つけたい礼菜は、当時事件を担当し今は引退した刑事・松枝に会うことを祐介にすすめる。松枝は、柳瀬には冤罪の可能性があると口にしていたという。
松枝を訪ねる祐介と礼菜。事件当時は赤ん坊だった祐介との再会に喜ぶ松枝だったが、かつて感じていた事件に対する疑念を吐露し始める。
柳瀬の供述には矛盾点があり犯人とするには不自然な部分があること、現場に残した祐介を助けるためにあえて通報した事実、そしてなにより三度の再審請求を担当した故・津村弁護士が柳瀬の無罪を信じて疑わなかったこと…捜査をした刑事であるにも関わらず、松枝は今も柳瀬の冤罪の可能性を信じ、事件に大きな悔いを残していたのだ。まさか本当に冤罪…そんなことがあるのか?祐介の気持ちが大きく揺れ始める。
祐介は、精力的に事件の詳細や裁判記録を調べ直す。自分が被害者の遺族だからこそ、柳瀬から真実を引き出せるのかもしれない。そう思い始めていた。
しかし、事件を追う上で祐介にはどうしても向き合わなければならない相手がいた。30年前の事件で妹夫婦を亡くした、他ならぬ祐介の育ての母・由美子(いしのようこ)。そして養父・孝信(益岡徹)だった。
家族の旅路
更新日 : 2018/02/07 17:06