東海テレビ

東海テレビ開局60周年記念 <オトナの土ドラ> 家族の旅路 家族を殺された男と殺した男

24日(土)23:40~

 「柳瀬はシロです」。 祐介は、澤田にそう言い切った。
 甲府を訪ねた祐介は、30年前の柳瀬を知る人々からその実直な人柄を、そしてどれほど一人息子を愛し慈しんでいたかを聞かされ、彼の無実を信じる気持ちは確信へと変わっていた。
 しかし、柳瀬は祐介との面会を拒否。再審請求を望まない意志は揺るぎないように思われた。現代の司法において、死刑案件の再審請求は開かずの扉…ましてや本人の協力が得られないのでは、ほぼ不可能とも言えるとてつもない難題だ。しかし祐介は、「何が何でもあの男を冤罪から救い出す。それが僕の使命だと思えてならないんです!」と澤田に告げ、決意を新たにするのだった。
 祐介は、再びあかね(横山めぐみ)を訪ねる。「柳瀬の弁護人になろうと思っています」。祐介の言葉に、「あんたは被害者の子じゃない!そのあんたがなんだって!」あかねは、祐介が30年前の事件で1人生き残ったかつての大富祐介であることに気付いていた。祐介は、妻に捨てられたことが柳瀬の人生を狂わせたということ、礼菜(谷村美月)もまた母親の奔放さの犠牲になり続けてきたことを訴え、あかねを責めたててしまう。感情的になったあかねは容体を悪化させ、その場に倒れてしまう。
 重病患者であるあかねに感情をぶつけてしまうなんて…その理由はわかっていた。お互い惹かれあっていることに、祐介も礼菜も気付いていた。だから言わずにいられなかったのだ。そして、礼菜も「祐介さんが漕ぎ出した舟に、私も乗ることにしたから」と事件に向き合う決意を固める。2人は、お互いの想いを確かめ合った。
 津村弁護士から譲り受けたノートを元に、かつての大富家の跡地を訪ねる祐介。事件当時から隣家に住んでいた老婦人に話を聞き、祐介は事件の手がかりを得る。さらに、祐介はある人物を訪ねる。花木重彦(目黒祐樹)――あかねの父、礼菜の祖父だ。
 重彦の話を聞くうちに、祐介の中に、真犯人の姿が浮かびあがる。だが、それは、祐介を苦しめることになっていく。
 事務所に戻った祐介は、澤田に自分の考えを説明する。30年前の夜、いったい何が起きたのか…。澤田は唸った。
 「祐介、こいつァ当たりかもしれねえぞ」

家族の旅路

更新日 : 2018/02/22 11:04

一覧に戻る