東海テレビ

【第12回日本放送文化大賞グランプリ受賞作品人生フルーツ】24日(土)15:00~

 90歳の建築家、津端修一さん(元広島大学教授、元日本住宅公団)と、87歳の妻、英子さんは、愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンに暮らしている。
津端さんは、戦後最大の都市計画ともいわれた「高蔵寺ニュータウン」の基本設計をした人物で、建築家の丹下健三やアントニン・レーモンドに師事した後、日本住宅公団の創設期の中心メンバーとして、激動の戦後日本の“住宅”、“団地”、“ニュータウン”を作り続けてきた。
津端夫妻は自ら設計をした高蔵寺に、完成当時から住み続けていて、約50年が経過した。その自宅では、50年前に植えた小さな苗木が、今では鬱蒼とした雑木林に成長し、枯葉をまいて土を耕し続けた畑では、年間を通じて約100種類もの野菜や果実が育っている。妻の英子さんは、外食はせず、コンビニで買い物はしない主義。畑で収穫した作物を使って、夫のために自慢の手料理を丁寧に作る日々を送る。英子さんは言う、「食は命」と。
ふたりが暮らす家は、尊敬するアントニン・レーモンドの自邸を模した、30畳一間、平屋建ての杉の丸太小屋。食事も仕事も睡眠も、ワンルームで過ごす機能的で快適な生活である。ふたりの暮らしぶりは、まるで現代の桃源郷のよう。
90歳と87歳、津端夫妻のモットーは「年を重ねるごとに美しくなる人生」。
番組のナレーションは、女優の樹木希林。70歳を超えても輝き続ける女性の代表格で、自らの人生の終末について、その発言が常に注目を集めている。
この番組は、建築家、津端修一さんと、妻の英子さん、ふたりの暮らしを追った“人生のものがたり”である。

※この番組は、2016年3月20日に放送したものを再放送でお送りする。

更新日 : 2016/12/21 15:38

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