Story

8話 11月24日放送

 「抽選見合い結婚法」の施行から1年あまりが経過した。そんな中、龍彦(野村周平)たちの反対活動団体「ASBE」はマスコミからも注目され、若者を中心に人気が沸騰しており、一部の反発を撥ね退けホールでの反対集会を計画していた。龍彦は裏方だが中心メンバーとして、目安箱に届いた法律による被害者の言葉を集約し、小野寺大臣(若村麻由美)に提出していた。そんな龍彦に、リーダー・広瀬(内田健司)が集会でのスピーチを薦める。しかし、「思い切って自己表現をしてもらいたい」という広瀬の言葉も空しく、苦しい表情で断る龍彦だった。

 そんな折、広瀬が番組に出演することを知り、欠勤していたラジオ局に久々に赴いた奈々(高梨臨)は、付添いで来ていた龍彦と再会する。以前行ったお好み焼き屋で近況を話す2人。いつの間にか料理慣れし、手際よくお好み焼きを焼く奈々を優しい表情で見つめる龍彦。奈々が料理を始めたことや、ヴァイオリンをもう一度弾こうかと思っていると話す一方、龍彦はお見合いでの様々な出会いによって、徐々に女性とコミュニケーションが可能になり、実はこの法律も悪いことばかりではなかったと告げた。「ASBE」での活動によって潔癖症からも脱しつつあるという。しかし奈々は、龍彦が人間不信の根本とまだ向き合っていないことを察知する。そして、自ら「ASBE」を立ち上げたにも関わらず集会で壇上に立ち自己主張をしない龍彦を、「ヒーロー気取りの似非ヒーロー、いつまで逃げてるのよ!」と突き放した。それは“変わりたい”と願う、自分自身への思いを龍彦に託すかのようでもあったが、2人は決別してしまう。

 一方、見合いを3回断った罰則で東京を離れ、山村の小さな診療所で働いている好美(佐津川愛美)は、好美への思いを断ち切れずにいる嵐望(大谷亮平)からのメールに、未だ返信することができない。好美はある重大な決断をしていた。

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