Story

1話 10月6日放送

 コンピューターソフト会社のSE・宮坂龍彦(野村周平)は、オタクで過度の潔癖症であり、女性と会話もまともにできず全くモテない。今日も行きつけの定食屋にマイ箸を持参して食事する龍彦は、偶然目が合った同僚の女性社員に思い切り避けられてしまう。
 そんな龍彦が、新調したスーツで身を固め、区役所の大会議室へとやってきた。そこには20代から30代の男女がひしめきあっている。龍彦が緊張の面持ちでいると、そこに、関西弁で喋る地味な服装の・鈴掛好美(佐津川愛美)、超イケメンの銀林嵐望(大谷亮平)が入ってくる。そして最後に会場に来たのは、派手な出で立ちの美人、冬村奈々(高梨臨)。奈々はトイレから戻る龍彦とすれ違うと、イライラとした様子で大会議室の場所を尋ね、礼も言わず去っていった。「何故あんな美人がこの会場に……」と疑問を抱く龍彦。

そこは「日本政府主催 抽選見合い 実施会場」———
 時は三ヶ月ほど遡る。衆議院議員の小野寺友紀子(若村麻由美)は、官房長官から内閣府特命担当大臣に任命される。担当するのは「抽選見合い結婚法」。少子化対策とはいえ承服しがたい法案だったが、政治家としてステップアップするチャンスと捉え、受託する。
 その頃、龍彦は女性社員にドン引きされ続け、オタク仲間の鯨井(加藤雅人)、北風(松本享恭)に慰められながら、一度は自分も恋愛をしたい……ともがいていた。
 奈々はコネ入社したラジオ局でハガキ整理など雑用ばかりを任せられる日々。そんな奈々の彼氏である嵐望は広告代理店社員で、テキパキと会議を仕切っている。好美は関西の田舎の看護師で、何かと自分にかまう母親の過干渉に少し辟易していた。
 そんな若者たちの前に、ネット動画で政府より新重要法案が発表された。

「抽選見合い結婚法」————小野寺によって説明されたその法案は、25歳から39歳までの各自治体内の男女を無作為に抽選で組み合わせてお見合いをさせた上、どうしても気にいらずに3人断った場合は、テロ対策活動後方支援隊に2年間従事しなければならないという、前代未聞のものだった。法案は日本中を大混乱に陥れる。
 しかし「抽選見合い結婚法」は衆参両院であっさり可決され、実施されることとなった。
 そこから、龍彦、奈々、嵐望、好美の人生は、大きなうねりに巻き込まれていく。

Back Numberバックナンバー