オンブズ東海
「オンブズ東海」は、第三者の視点から東海テレビの放送やイベント等に対し広く論評し、監視することで、放送倫理の向上、視聴者の皆さまとの信頼関係の構築に寄与することを目的に設置しました。
【オンブズ東海委員(敬称略)】
- 委員長 橋本 修三
- 橋本法律事務所 弁護士
- 委 員 東 珠実
- 椙山女学園大学現代マネジメント学部 教授
- 委 員 臼田 信行
- (株)中日新聞社 常務取締役
【オンブズ東海の主な活動】
- 人権侵害の有無、東海テレビの放送やイベント等に対する論評や点検
- 制作者が自らの良心に従って番組を制作することの担保
- 視聴者や制作スタッフ、広告主などへのアンケート調査
活動報告
「オンブズ東海」第48回委員会 概要
- <日 時>
- 2023年12月11日(月) 午後3時00分~午後4時35分
- <場 所>
- 東海テレビ本社
- <出席者>
- 橋本修三委員長 東珠実委員 臼田信行委員 小島浩資社長 祖父江茂樹専務 田中達也役員待遇社長室長
委員会では、11月24日から25日にかけて、名古屋市中区死体遺棄事件で容疑者とは別人の顔写真を放送した事案について、社側から経緯、原因、対応などを報告し、委員から意見をいただきました。このほか「コンプライアンス責任者会議」、放送人研修会、CSR・SDGsの取り組み、2024年4月から改正・施行予定の「東海テレビ放送 放送基準」について社側から報告し、委員と意見交換を行いました。議事の概要は以下の通りです。
会社側からの主な報告
「名古屋市中区死体遺棄事件で容疑者とは別人の顔写真を放送」した件について
- 11月21日(火)に発生した「名古屋市中区マンション死体遺棄事件」において、11月24日(金)放送の『東海テレニュース』をはじめ5番組で計8回、容疑者の顔写真を取り違えて放送する事案が発生したこと、取り違いが判明した経緯や発生原因、当事者への対応状況、再発防止策など。
11月の「第41回コンプライアンス責任者会議」について
- 取材・主催イベントなどで迷惑行為を行う人物への対応について関連部署から報告があり、今後の留意点・対応策などを全社で共有したこと。
- グループ会社が運営するチケット購入サイトにおいて不正購入事案が発生。サイトで収集した個人情報等の漏えいはなかったことを確認の上、不正を防ぐために実施した対策について。
「放送人研修会」実施報告について
- 「具体例で考える番組制作の法律問題」をテーマに、オンライン形式で実施し、当日160名が参加。事後配信でも20名以上が視聴。
「東海テレビ放送 放送基準」の改正について
- 「民放連 放送基準」の改正に合わせ、番組出演者の保護に関する条文を新たに加えた「東海テレビ放送 放送基準」が2024年4月1日に施行予定。
CSR・SDGsの取り組みについて
- 新たな試みとして、日本非常食推進機構に賞味期限が近い備蓄食品を提供する取り組みを始めたこと、「あいち県民の日」に合わせ、従業員の子供が職場参観をする「東海テレビキッズデー」を実施。
岩手を中心とした東北支援について
- 9月中旬以降の東北支援に関して、ニュースや情報番組で取り上げた内容と件数。
- 岩手県産の新米の社内販売を実施し、5キロ入り3000円を206袋販売。
BPOの動きについて
- 大日向雅美理事長が『芸能事務所における性加害の問題について』の見解を公表したこと、放送倫理検証委員会で審議された事案の委員会決定について。
委員からの主な意見
委員からは以下の意見が出されました。
- 2011年の不適切テロップ問題で損なった信頼を回復しつつある中で、「写真取り違え」の事案が起きたのは大変残念。
- デジタルツールに頼り、コミュニケーション不足だったのは事実。写真の入手方法などは電話や対面で確認するべき。
- 時間に余裕がなくても、責任者は写真の使用の是非を冷静に判断しなければいけない。
- デジタルタトゥーの問題があるので、SNS等からの引用は慎重にすべきだ。
- 写真を取り違えられた被害者へのフォローを最優先にしてほしい。
- 「放送人研修会」では、近年注目されているテーマについて具体例を出し説明しており、現場の人たちは非常に参考になったのではないかと思う。
- 放送基準を改正すればいいという訳ではないので、運用の中でも工夫していってほしい。
- 数多くのCSR・SDGs活動を行い、本当に大変だと思うが、ぜひ継続してほしい。
第49回委員会は2024年3月に開催を予定しています。