Special

インタビュー

山口紗弥加さんインタビュー

台本を読みながら、“範子、私の前からいなくなって!”って

台本を読んだ感想をお願いいたします。
その「正義」って、正しいの? その「正義」って、誰のため? 法律に則った正義”に対して違和感を覚える私は、間違っている? 「正義」って、何? 堂々巡りの自問自答にどれだけ時間を使ったかわかりません。「絶対的な正義」ほど恐ろしいものはないかもしれない。正論だからこそ、恐ろしい。自分が演じる役に向かって「範子!お願いだから私の前からいなくなって!」と思いながら台本を読んだのは初めてかもしれません(笑)。
山口さんが演じる高規範子役についての印象を教えてください。
正義」の権化。法律と規律に支配され取り憑かれた“機械”のようにも映ります。彼女にとって「法律」は世界一安全で、唯一安心できる場所。自分自身を守る鎧のようなものなんだと思います。

範子は、気高く、美しいとすら思えてくるから不思議です

範子は「間違ったこと、法を犯すものを許さない」性格ですが、ご自身と何か共通点、もしくはまったく違う点がございましたら教えてください。
範子の言葉は正論なのですが、どんな罪にも情状酌量の余地が残されているように、物事には背景や経緯が存在します。範子のように結果だけをみて「法的に正しいか、正しくないか」で判断することは、私にはできません。できませんが、範子の「正義」が異常だとも思えない。ただ、過剰なだけ。他人の不正を正すだけではなく、自らも潔白であろうとする姿は気高く、美しいとすら思えてくるから不思議です。
東海テレビ、オトナの土ドラ枠の印象を教えてください。また、今回この枠で主演されることについてコメントをお願いします。
時代を風刺し、何かを問いかけるような社会派ドラマを主に制作されている印象があります。今回の『絶対正義』でも、何かしらを訴えることができたら……嬉しいですね。
視聴者の方にメッセージをお願いします。
このドラマは5人の女性の群像劇です。範子の「正義」が、それぞれの目線を通して描かれます。
立場や状況、関係性によって様々に形を変える「正義」を、ぜひ、ご自身の目で確かめていただけたら幸いです。