Story

1話 2月2日放送

正義のヒロインは、救いの天使か、全てを壊す悪魔なのか。

 高校卒業間近の1月、高規範子(白石聖)は転校してきた。由美子(桜田ひより)はバスで痴漢されたのを範子に助けられて以来、彼女を慕い、仲間に入れる。  しかし、由美子たちは気づいていなかったのだ。地味で礼儀正しい普通の子だと思われた範子の、本当の素顔に…。法律を唯一無二の基準として生きる範子の正義感は、やがて周囲の人間を容赦なく追いつめるようになっていく。
 温情で学生の喫煙を見逃した体育教師・矢沢(水橋研二)と警察官を懲戒解雇に追い込み、廃屋で寒さをしのいでいたホームレスを排除するなど、次第に範子の行動はエスカレートする。“正義のヒロイン”と範子を頼りにしていた由美子たちだったが、一方でその行き過ぎた正義感に違和感を感じ始めていた。

 幾度となく範子から繰り出される「私、何か間違ったこと言ってる?」の言葉。 正しいがゆえに反論できない、でも受け入れがたい…真綿で首を絞められるように、ヒタヒタ、ジワジワと、戦慄と恐怖が彼女たちに忍び寄る。頼りにしていたはずの“正義”に苦しみもだえる少女たち。“正義”が“絶対正義”に変わった時、親友は地上でもっとも恐ろしい人に。

 卒業から15年。由美子(美村里江)たちは、範子(山口紗弥加)と再会した。
 由美子は、夫がリストラで無職になったため、アルバイトを掛け持ちしながら子育てに追われる日々を送っている。理穂・ウィリアムズ(片瀬那奈)は、外国人の夫とインターナショナルスクールを経営、裕福な暮らしながら子宝に恵まれないことを悩んでいる。今村和樹(桜井ユキ)は、大手の出版社を退職したばかりで、ノンフィクション作家として成功したいという野心に燃えていた。そして、石森麗香(田中みな実)は子役から女優になり、今は妻子ある男性と不倫関係にあった。

 範子と再会したことによって、それぞれの日常が綻び始める。その綻びは、静かに、やがて大きな音を立てて絶望的な破綻へと突き進んでいく。

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