伊佐山香織(榊原郁恵)と速水智恵子(池上季実子)は何でも話せる二十年来の仲だった。定年間近な夫の吾郎(中本賢)と
湘南へ越してきたばかりの岩村和子(宮崎美子)は、同じ年齢ということもあり二人と打ち解ける。
子どもたちも結婚し何不自由なくやってきた香織。弁護士である夫・晃司(宅麻伸)もそれなりに優しく、それなりに妻を愛していた。
今、何より安らぐのは築70年になる古い家の台所のリフォームを考えているときだった。そのリフォームが新しい人生のきっかけに…。
湘南で輸入家具店を経営する智恵子。子供はいないがその分、夫婦仲はよく二人は自由に生きてきた。だが、その夫・純一(春田純一)が智恵子も本人も気づかない間に認知症に…。
和子の夫・吾郎は何事も計画通りにきっちり実現してきた。和子もそんなそこそこの人生に不満はなかった。しかしひょんなことから人生に嫌気がさし、皆が驚くようなことをやってみたいと思い、ホストクラブの若い男の子に入れ込むように…。
そして…彼女たちに起きる様々な出来事が、ほぼ同時に微妙にリンクしながら、ドラマは展開していく―
香織は台所のリフォームのため建築家・森山と何度も会うようになる。「あなたの世界はこんなちっぽけな場所だけじゃない」という言葉に反発しながらも、香織は次第に森山に魅かれていく。
智恵子も純一も、認知症という診断に動揺を隠せなかったが、時間は待ってくれない。二人で病気と闘っていく決意をする。
和子は吾郎に離婚をきりだす。ホストクラブに通い詰めていた和子は大金を使っていた。好きな人のために使ったと言う和子の言葉に、
吾郎は本気で離婚の計画を立て始めるが…
そんな葛藤を3組の夫婦は抱えながら、毎日は続いていく…。
親として、子として、祖母祖父として、夫として、妻として。
そして、友として。
もう60歳。まだ60歳。
どうぞご期待ください。
