三重県志摩市の海を運航中の遊覧船で2022年4月、操舵室にいた機関長が私用でスマートフォンを操作していたことがわかりました。

 三重県の志摩マリンレジャーによりますと、4月3日、英虞湾を運航中の遊覧船「エスペランサ」の操舵室で、50代の男性機関長がスマートフォンを操作しているところを乗客が目撃しました。

 男性機関長はエンジンの作動などを見守る役割についていて、その後目撃した乗客が会社に指摘し、発覚しました。

 男性機関長は社内の聞き取りに、「数日に1回、私用でスマホを操作していた」と話しているということです。

 こうした中、12日午後1時過ぎから中部運輸局・鳥羽海事事務所の職員らが「緊急安全点検」の監査に入り、運航状況を確認しました。

 鳥羽海事事務所によりますと、この船の運航ルートは陸に近い海域で、船員法で定める「適切な見張りの確保」が義務づけられておらず、行政処分の対象にはならないということです。