“トンボと大きい物”がお好き…秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さま その経歴やお人柄、伊勢神宮と皇室との関係は
秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さまが10月、三重県を訪れ、伊勢神宮を初めて単身で参拝されました。悠仁さまの経歴やお人柄、伊勢神宮と皇室との関係について調べました。
■悠仁さまが伊勢神宮を9年半ぶりに訪問
10月1日、高校の試験休みを利用して私的に旅行された悠仁(ひさひと)さまは、スーツ姿で伊勢神宮の外宮に到着されました。外宮を参拝された後は内宮を訪れ、玉串を捧げられました。
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伊勢神宮の周辺では、居合わせた人たちがお姿を一目見ようと集まり、悠仁さまが車の窓を開け、手を振られる様子も見られました。
女性:
「初めて見て感激しました」
別の女性:
「大きくなられて、手を振っていただいてよかったです」
■悠仁さまのお名前の由来やお人柄、お好きなものは?
悠仁さまは、秋篠宮文仁(ふみひと)さまと秋篠宮妃・紀子さまの長男で、40年9か月ぶりの皇族男子として誕生されました。姉は小室眞子さんと佳子さまです。現在16歳で、皇位継承順位は父・秋篠宮さまに次ぐ第2位です。
悠仁さまのお人柄について、名前のエピソードやご趣味まで、フジテレビ・宮内庁担当の宮崎千歳記者に伺いました。
まずは「お名前」の由来について。
宮崎記者:
「『ながく久しく人生をゆったりと歩んでほしい』というご両親の願いが込められていて、悠久の『悠』という字を使うにあたっては学者に意見を求めたり、当時の天皇皇后両陛下である上皇ご夫妻にもご相談されて、最終的に悩みに悩んで、父親である秋篠宮さまが字を選ばれたと聞いています」
悠仁さまには愛称があります。
宮崎記者:
「小さい頃は『ゆうゆう』と呼ばれていると聞いていまして、私も実際にご家族が『ゆうゆう』と呼んでいらっしゃるのを耳にしたことがあります。今は高校1年生になられて、『ゆうゆう』と呼んでいらっしゃるかどうかは定かではないですけれども」
続いて「お人柄」。2つのものがお好きなのだそうです。その一つが…。
宮崎記者:
「トンボ博士といえるぐらいトンボにすごく詳しくていらっしゃるんですね。幼いころから御用地の中でトンボを採取して、何の種類かというのをお調べになったりされていたんですけれども。生息環境の調査みたいなものをずっと続けていらっしゃって、そういう環境調査みたいなものにまで発展するぐらいトンボがお好きでいらっしゃる」
トンボへのご興味が、さらに発展したそうです。
宮崎記者:
「無農薬で稲を育てていらっしゃって、今の品種と古代の品種を交配する実験をされたりですとか、種の調査みたいなものもなさっているんですね。田んぼも結局、生き物の生息しやすい環境=ビオトープ作りみたいなものにもつながるので。秋篠宮さまもビオトープですとか、環境問題全般に関心が深くていらっしゃるので、そこも父と子の共通点ではないかなと思います」
もう1つのお好きなものが「大きいもの」。
宮崎記者:
「古い地名を付けた信号機の模型を以前お作りになって、宮内庁の職員の文化祭に出展されたことがあるんですね。それはかなり実物に近い大きさでしたので、拝見したときにみんな驚いたんですけれども」
また恐竜博物館では、巨大な骨格模型をご自分で組み立てられたこともあるといいます。
宮崎記者:
「それもまた秋篠宮さまと似ていらっしゃるんですけど、大きいものがお好きだそうなんですよね」
登山もお好きだそうで、こちらはお母様である秋篠宮妃・紀子さまと共通のご趣味のようです。
■「私的に訪問」と表現する理由を専門家が解説
悠仁さまは2006年に誕生され、2013年にはお茶の水女子大学附属小学校にご入学。現行の皇室典範の下で、皇族が学習院初等科以外の小学校に入学されたのは初めてでした。
2013年は20年に一度の式年遷宮の年で、ご家族で伊勢神宮に参拝されています。(※眞子さんは留学中)
姉の佳子さまの後ろに、当時6歳の悠仁さまもいらっしゃいました。初めての伊勢神宮で、玉砂利を踏みしめながらゆっくりと歩まれていました。
今回はこのときから9年半ぶりの伊勢神宮訪問で、私的な旅行として初めてお一人で参拝されました。
ところで、なぜ「私的に訪問」という表現をするのか、歴史学者で名古屋大学大学院の河西秀哉(かわにし・ひでや)准教授に伺いました。
河西准教授:
「戦前は天皇は神様であって、神様である神道というのは絶対的なものであるということがあった。それが戦争へいってしまったという反省があるので、私たちにそれを強制させないという意味でも、『私的』ということにものすごくこだわっている」
宮崎記者によると、私的とはいえ当然護衛も付くそうです。今回のご訪問は名古屋まで新幹線、その後は車で伊勢入りされたのではないかということでした。
■神宮美術館で悠仁さまが関心を持たれた宝物の数々
今回の悠仁さまをはじめ、皇室の方々はよく伊勢神宮を訪問されますが、それには伊勢神宮と皇室との深い関係があるためです。
河西准教授:
「伊勢神宮というのは、天皇家の祖先といわれる天照大御神が祀られているところで、自分の先祖といわれているところに自分の近況を伝えに行くということでしょうね」
今回、悠仁さまは伊勢神宮参拝後、招待があったという神宮美術館を訪ね、伊勢神宮と正倉院ゆかりの文化財を集めた特別展をご覧になりました。
興味を持たれたのが、伊勢神宮で20年に1度の遷宮の度に、新たに作り替えられるという宝物(ほうもつ)の琴。
宮崎記者:
「展示されているものは何回か前の遷宮の時に作られた昭和4年(1929年)の物だったんですけれども、いま神宮の中に収められている琴は、弦の部分に美智子さまがお育てになった蚕の糸が使われている。すごくその部分に関心を持っていらっしゃるような印象を受けました」
いま、神宮に収められている宝物の琴の弦には、上皇后・美智子さまが育てられた蚕の糸が使われています。そのつながりに関心を持たれたようです。
宮崎記者:
「祖母にあたる美智子さまが、熱心に一生懸命毎年取り組まれているご養蚕の糸が、そういう形で神宮の神宝にも役立っているということを、すごく実感なさったのではないかと思います」
琴の弦に興味を持たれた悠仁さまは、案内役の男性に「弦は切れやすいものなんですか」とお尋ねになったということです。