祭人魂

三重県四日市市四郷地区。元々、荒れ地を切り開き、産業地域として栄えてきた土地。昭和１８年に四日市市と合併するまでは、独立した村で人との支え合いを大切にしてきた。しかし、近年は昔ながらの古い街並みと新興住宅地が混ざり合い、人との繋がりが薄くなりつつある。そこで、地域の結束を深めるため、各地区で守り続けてきた三つの祭りを「四郷の三大祭り」とした。
その一つ、東日野町の「獅子舞」は約３００年前から伝わる里神楽で、氏子安全、五穀豊穣などを祈願して行われる。大人と子供が息を合わせて舞う親子獅子。世代を超えた繋がりが生む、かけがえのないひととき。祭りは、人々の暮らし、心を育んできた。今回の祭人は田中逸男さん。先人が培ってきた伝統、築き上げてきた思いを受け継いでいく。