マスク外して「傘さし登下校」も…感染症と熱中症 両方のリスクから子供を守る対策を 知恵絞る学校現場
新型コロナがおさまらない中でまた、本格的な夏がやってきます。教育現場は感染症に加え、熱中症のリスクとどう向き合うべきか、愛知県豊田市の小学校での取り組みが注目を集めています。
豊田市の童子山小学校の登下校風景はちょっと変わっています。雨でもないのに、色とりどりの傘。
男子児童:
「日差しを遮ることができるので暑くないし」
熱中症対策として5月下旬から始まった「傘さし登下校」です。さらに、子供たちはマスクを外しています。
女子児童:
「結構『ううっ』ってなったり。体の中に熱がこもっちゃう」
傘は直射日光を避けるだけでなく、周りとの一定の距離ができるため、熱中症と感染症の対策が1度にできるんだそうです。
今年からは、児童に交じって保護者の姿も…。
保護者:
「交通量も多いので、傘で前が見えなかったりすると危ないので、声かけをするため一緒に登校しています」
また子供たちは、次のような約束ごとを…。
横断歩道では傘を高く上げる。手を挙げられないため、そうすることで車にアピールします。ほかにも「遊ばない」「かさを人にぶつけない」など、「4つの約束」を決めました。動画も作り、全校児童に呼びかけも。
女子児童:
「ケガにもつながってしまうので、傘を上げることによって交通安全にもなるので、すごくいいと思います」
この小学校が力を入れる熱中症対策は、登下校以外にも。
教室での授業の時はマスクをしていますが、暑さを感じたら熱中症対策。学校はお茶や水よりも水分を吸収しやすい経口補水液を配布。
体育の授業では…。
先生:
「もし息苦しくなったら、途中でマスクを外してポケットに入れてもいいです」
屋外では、マスクを外して元気に運動です。
豊田市立童子山小学校の野田校長:
「熱中症については、いつどこで起きてもおかしくない状況でありまして。同時にコロナ禍でもあるので、感染症対策もしっかりやっていきながら、今年の夏も乗り切っていきたいと考えております」