愛知県瀬戸市出身の藤井聡太三冠が竜王戦第2局1日目の「午前のおやつ」として選択した『くま最中』がSNSなどで話題に。店は早くも“藤井効果”に驚いていました。

 竜王戦第2局が行われた京都の総本山仁和寺。そこから5分ほど歩いた住宅街にある和菓子店「御室和菓子 いと達」には23日朝から行列ができました。

 藤井三冠が1日目の午前のおやつとして選択した『くま最中』。くまの形をしたかわいい皮に塩味の効いたしゅまり豆のこし餡をいれた最中で、その見た目から「かわいい」とSNSを中心に話題となっていました。

 翌日の23日は10時の開店前から行列ができ、商品を購入するまでに1時間以上かかるほどの人気ぶり。

 一つ一つ手作りのため生産に限界があり、23日はくま最中だけ約500個を用意しましたが4時間ほどで完売。その後も常連客や将棋ファンが絶えず訪れました。

 “藤井効果”を身をもって実感した店主の伊藤達也さん(37)は「想像を超えていますね」と驚きを隠せない様子。

 愛知県豊田市出身の伊藤さん。高校卒業後、京都で17年間修業を重ね、2年前に自宅に店を構えました。

 夫婦で店を切り盛りし、通常は和菓子を作る様子を見てもらいながら客とゆっくり会話するこの店。伊藤さんは「一人一人と会話できずに商品を渡すだけなのは申し訳ない。くま最中は年中販売しているので時間がある時にゆっくり来てほしい」と話しています。

「いと達」は水曜日と日曜日が定休日、さらに10月26日には子供の運動会のため臨時休業をするということです。