【インタビュー】Vol.1 早川律役-高杉真宙さん

6月10日 更新

――まずは、律の役作りについて教えてください。
 漫画原作の作品は初めてで、理想の形が見えているから作りやすいのかと思っていたんですが、そんなことはなくて。その形があるから、自分の感じたものを入れつつ形も崩さずにというのが難しいんですよ。原作を読んで感じたのは、律くんだけでなく登場人物みんなが周りのことを考えて、“人のために”という思いが強い人たちだということです。律くんが人に相談できないのも、自分のことより人のことを考えているから、自分のことは後回しになって。そういうところがある子なんだなと感じました。律くんが人のことを考えられるのも、周りの人がそういう人たちばかりだから。大洋さん(川合俊一)も恭子さん(富田靖子)も、血は繋がってなくても律くんの親なんだと思いますね。

――律を演じる難しさ、面白さは?
 1、2話の台本をもらった時は、まだどんどん作り込める時間があって、律くんになっていける時間があったんですけど、撮影が始まってからはスケジュールも厳しく、律くんを作る時間が少なくなってきたんですよ。1日あと10時間くらい時間が欲しい(笑) でも、そうやって作ってる時間が楽しくて。シリアスなシーンが楽しくて、調(前田旺志郎)や奏(田附未衣愛)と話してる何気ない時間が楽しくて。もっともっと律くんになりきれたらと思っています。
――恭子さん、調くん、奏ちゃんとの早川家のシーンは、家族のいい空気を感じますよね。
 仲がいい雰囲気も、仲が悪い雰囲気も全部画面に出るから、最初は仲良くなれたらいいなと考えながら接していたんですけど、今は何も考えずに普通に話しています。調と奏と話してると楽しくて仕方がないんです(笑) 調の必死さがかっこいいし、奏の律への接し方はかわいいし、調と奏が愛おしくて。それが本当に家族なんだなと。

――距離がぐっと縮まったきっかけは?
 富田さんは同じ福岡県出身で、顔合わせの時に福岡の話で盛り上がって。調と奏とは、敬語をやめてから仲良くなったと思います。それまで敬語をやめなきゃと思いながらも敬語で話してたんですよ。でも、優(溝口琢矢)と斎木(尾関陸)と、(友達という間柄だから)敬語をやめようと話した時に、調たちにも敬語をやめようって言ったんです。それからすごく仲良くなりました。やっぱり違いますね。調が、たまに博多弁をおちょくってくるんですよ。富田さんも福岡県出身だから、「バカにしたでしょ~!(笑)」って話したりとか。そういう何気ない会話ですけど、楽しいですね。

――今回、連ドラ初主演ですが、プレッシャーはありましたか?
 めちゃめちゃありました。不安しかなかったですね。今も不安は大きいんですけど、自分が律くんでいいのかなとか、これまでご一緒した主演の方はすごい方々ばかりだったから自分もそうならなきゃとか。今まで主演の方々に引っ張っていただいていたので、今回は僕が引っ張っていかなきゃとかと思っていたんですけど、それがまだまだ僕が未熟だからできなくて。だから、今は、とにかく元気に明るく現場に入ろうと心掛けています。みなさんに引っ張っていただいて、助けられています。
――このドラマのために料理の特訓もされたんですよね?
 最初に、お店でオムライスの作り方を教えていただいて、材料の切り方や、卵の巻き方を練習したんですが、これが難しくて。家に帰ってからも、切る練習をしたりしました。東京に来てからは事務所の寮に居るんですけど、寮母さんがいるから、料理をする機会がなかなかないんですよ。だから、小学校の時以来、久しぶりの料理で。全然できなくて、ちょっと大変でした。

――特訓を経て、今の得意料理は?
 オムライス! ちょっと不安はありますが(笑)、オムライスはひとりでできるんじゃないかな。
――最後に、視聴者の方にメッセージを。
 本当に優しい気持ち、温かい気持ちになれる作品です。みんなが誰かのことを思って行動しているんですよ。そういところを見て、視聴者の方が早川家、鈴井家のみんなに会いたいと思っていただけるように頑張っていきますので、どうぞ見てください。

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