2015.12.01
放送開始を目前に控えた11月下旬、本作の囲み取材会が行われました。出席したのは帯ドラマ初出演にして連ドラ初主演となる黛英里佳さんを始め、逢沢りなさん、伊藤かずえさんの3人。現場の様子や、意気込みなどを和やかな雰囲気で語り、現場は美人家族のトークショーといった趣でした。
まず、西本淳一プロデューサーが「12年ぶりの『牡丹と薔薇』の新作となります。ドラマは驚くべき展開となっております」と挨拶。会見の冒頭に流れたドラマの導入部のダイジェスト映像では、激しいシーンも多く、物語のさらなる波乱を予想させました。
続いて、キャストの皆さんが挨拶。黛さんは、「“牡丹と薔薇”のぼたんです(笑)。複雑な家庭環境に育ち、妹の美輪子と複雑な物語を連日繰り広げています。現場は和気あいあいとしているので、作品のドロドロした世界と正反対となっております」とコメント。逢沢さんは「この作品に求められる薔薇の部分を思い切って、楽しんで演じています」、伊藤さんは「話の内容はともかく(笑)、美しい姉妹の母親役を演じられるのは幸せなこと。物語はとてもスリリング。台本があっという間に読めてしまうほどおもしろい展開なので、そんな台本を上回る映像にしたいと思っています」とそれぞれに。
質疑応答では、連日のハードな撮影について聞かれ、黛さんが「セリフの量がぼう大。キャストが集まると『セリフ、覚えた?』と確認し合っています」と語り、伊藤さんも「10代でデビューして、これまでで一番セリフの量が多いです」と。
黛さんによると、伊藤さんは空き時間、携帯でゲームをしながらセリフの確認をしているとか。伊藤さんは「二つのことをしながらセリフを言えたら、完璧にセリフが入っている証拠なので」と語り、これには記者の皆さんも感心していました。
一方、撮影に追われる日々について逢沢さんは、「大変だからこそ現場は一致団結してスタッフ・キャストが家族のよう。皆さんに支えられているから美輪子を演じられています」と語ってくれました。
自身の役柄についての質問では黛さんが、「素の私は大人しい姉のぼたんより、激しい性格の美輪子タイプ」と。逢沢さん、伊藤さんともに「えー!」と驚きつつ、伊藤さんが「とってもしっかりしているし、頼りになる存在」とコメント。実際にもお姉さんがいるという逢沢さんは「ぼたんと美輪子は毎日、抱き合うほど親密。私と姉はそこまでは…(笑)。最初、抱き合う場面は照れていましたが、いつの間にか何の抵抗もなくなっていました」と連日、濃厚な姉妹愛を体現していることを教えてくれました。
伊藤さんは、ぼたんと美輪子、実の娘にするならどちら?と聞かれ、「ぼたんです」と即答。「美輪子はつかみどころがないし、何を言っても抵抗されそう(笑)」との答えに、逢沢さんは「しょうがないですよね」と苦笑気味に。
“ボタバラ”と言えば、過激なセリフも楽しみなところ。黛さんは「人生で口にしたことのないセリフばかり。実際に言うと、意外とスカッとしましたし(笑)、『盛りのついたメスネコ!』『このアバズレ女!!』など、貴重なセリフを言うことが出来ました」と撮影を振り返って。
黛さん以上に過激な言動の多い逢沢さんは、恋人役の戸塚純貴さんに金魚を食べるようせがむ場面で、「『もっと、もっと飲みなさい!』と、美輪子の気持ちになりきっていました(笑)」と告白。それ以外にも過激なシーンの撮影が多く、「激しい場面への抵抗がすっかりなくなっています」と“ボタバラ”の現場だからこその感想も。
伊藤さんは田中美奈子さん演じる世奈子とのバトルについて聞かれ、「セリフに知らない単語が結構出てくるので、調べることが多いです。視聴者の皆さんも気になる単語が出てきたら、調べつつご覧ください(笑)」と、一味違ったドラマの楽しみ方を伝授。
記者の方からお互いの印象を聞かれた際、黛さんが「美輪ちゃん(逢沢さん)は、役ではお嬢様ファッションですけど、普段は結構ボーイッシュ。でもそれもまた可愛らしくて」とニッコリ。一方、逢沢さんが「黛さんも伊藤さんも本当に優しくて…」と次の言葉を探していると、伊藤さんが「役と一緒だったら、みんな変な人になっちゃうよね」とすかさず。こんなやり取りからも、キャストの皆さんの仲の良さを感じられました。
本作は、本格的な愛憎劇ということで、愛憎劇の魅力について質問されると伊藤さんが、「愛情が深すぎると、愛憎の“憎”の部分が強くなってしまうと思う。そのややこしさや深さをジェットコースターのような展開で描いているのが、この作品です」と。そんな締めくくりの言葉に、前作をも超える怒涛の展開への期待が高まる会見となりました。