新型コロナウイルスの影響が様々なところに出てきています。イベントや会議で出される弁当の発注が激減。さらに観光地にも打撃が…。
伊勢勝の社長:
「こちらは盛り付け場になります。こちらがご飯のラインですね。あちらは厨房で調理をする場所です」
バランスのとれた栄養満点のお弁当。
名古屋市中川区にある仕出し弁当の「伊勢勝」です。
企業や幼稚園向けの昼食に高齢者住宅への宅配。さらにイベント用に弁当の調理から配送まで行っていますが…。
政府がイベント自粛の要請などを始めた今週から弁当の注文に陰りが出始めました。
発注が書かれたホワイトボード。右側の2月の欄に比べて、左側の3月の予定表には記入が少ないのが見て取れます。
社長:
「(3月は)4、5件だと思いますけど、注文いただいているのは。昨年ですと3月だけで44、5件ありましたから。2月の後半から若干注文が減ってきて、来週3月の方はもう注文があまり入っていない状態です」
例年は、ひと月に40件を超える発注があったものの、現状ではわずか5件ほど。
行楽弁当の注文を期待していた土日も発注はゼロ。
かわりに並ぶのは「キャンセル」の赤い文字です。
社長:
「3月後半はどうなるかわかんないですけど、2割くらいの売上減だと思います」
イベントの自粛に企業のテレワーク推進。さらに学校の休校要請も加わり、今後ますます弁当の需要は減る方向に…。
社長:
「最悪の場合は営業自体を考えないといけないかなと思っていますけど…。まぁ仕事がなくなるということですね。(Q.これからどうする?)まぁ今は1~2週間を収束することを願っていますけども」
アルコール消毒やマスクなどの除菌グッズを、商売繁盛を願う神様の前に並べて一刻も早い収束を願います。
一方、新型コロナウイルスと暖冬の「2重苦」に苦しむ観光地も…。
この時季は雪に覆われているはずの三重県の御在所岳。28日の山頂には、雪は少しあるものの、アスファルトがあらわに。
観光客:
「佐世保から(親戚を連れてきた)。前、連れてきたときは真っ白だったけど」
普段は1月から3月中旬まで営業しているというスキー場は、今年はすでに営業取りやめに。去年の1月は4万2000人が訪れましたが、今年は、3万4000人と8000人も減少しています。
御在所ロープウェイ 森豊専務取締役:
「1月2月期におきましては、諸外国のみなさんが雪を体験にお越しになるというのが近年多かったですね。今年は特に雪不足ということで、1月期からスキー場のオープンも2週間ほど遅れた」
それに追い打ちをかけたのが、2月に入ってからの新型コロナウイルスの影響です。
森豊専務取締役:
「平日500人から600人のお客様がお越しになりますが、今は100人ほどくらいですかね。激減ですね。これはかなり厳しいものがありますね」
去年の2月と比べ、今年は1万2000人も少なくなりました。3月に入り、行楽シーズンとなっても見通しは立たないまま。
森豊専務取締役:
「これを機に、危機管理体制を確立いたしまして、経営に生かしていきたいと思っております」